〈本日、未知の方より来信あり。奈良県人とのこと〉
‥‥奈良出身の学者で川北稔さんと言う方がおられます。
何冊か読んでいたのですが、この前に「イギリス近代史講義」を
読みました。口述筆記したもので、分かりやすかったです。
この本で産業革命についていろいろと学びました。
そこで、もう少し掘り下げてみたいと「×××」さんにメールにて
参考文献を教えて貰うと ご親切にすぐに何冊かあげていただきました。
その1冊に先生の「文明の表象 英国」があったのです。
この連休に読破いたしました。
私のような門外漢の感想で申し訳ないのですが一言。
まず、大変分かりやすく楽しく読めました。
日本の学会の移り変わりについても興味深くよめました。
私なんかの学生時代は、大塚先生の全盛のような感じがしたのですが
どうもこの頃は違うようですねえ。
川北さんの本を読むと大塚先生のお弟子さんの吉岡先生から若い頃に
かみつかれたと書いてありました。そんな時代もあったのかと。
このあたりは、マル経の衰退とも関係があったのでしょうか。
私の息子は、現在大学の経営学部の2年生ですが、マル経なんてまったく
聞いたことがないと申します。
私らの頃は、とりあえず知ったふりをしたもんですが。
それと近藤先生の本の産業革命に関する記述を読むと、技術革新が動機
と言うより、必要によりだらだらと工業化したいというような理解になったのですが
私の理解は間違っているのでしょうか。
工業化にはインフラ整備が欠かせないですが、川北先生の本を読むと、政府の政策
というより地域の地主が土地を提供して例えば道路ができるなりして整備されてきた
と書いてあります。結局、地域の皆さんが必要に迫られて試行錯誤
している過程が後から評価すると産業革命と呼んでいるのかと思えます。
私は営業職を長年して経験から、必要がなければ産業は発展しないと言う
信念を持っております。
インターネットの普及は急速でしたが、これは皆さんが望んだからでないですか。
奈良県の十津川村のような僻地でも光ファバー網が敷設されていますが、
これは村の熱い要望があったからです。
そうすると、産業革命も大塚先生あたりの農民の資本蓄積がどうのこうのではなく
綿製品や毛織物を必要とする人々のニーズに応えるためにあれこれ試行錯誤して
過程がそうだとも言えるのですが。
どうも大塚先生の考え方というか、マルクスもそうですが
生産からものを見る視点が強いように思います。
いろいろとつまらないことを書いて申し訳ありませんでした。
近藤先生にこれから望みたいのは、もっと単著を書いていただきたいと思います。
これだけの本をお書きになるのですから。吉岡先生も本を書かないやつたダメと
おっしゃってたようにどこかで書いておられたような。すみません。
〈個人情報的なことは省きましたが、ほぼ98%の引用です。〉