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2014年1月15日水曜日

『イギリス史10講』 と 映画

 さいわい、良き読者をえて、ご挨拶以上に心のこもった/実質的なお言葉もいただいています。ありがとうございます。
そのなかで、映画についての感想やコメントもいただいていますので、ひとこと。

『イギリス史10講』では(最初の構想から意識して)本筋に関連するかぎりで、できるだけ映画や演劇・文学作品に言及しようと思いました。ただし、これは「一般受けするために」ということではなく、むしろ 『タイタニック』も『インドへの道』も『日の名残り』も『英国王のスピーチ』も、これなしでは話が進まないというべきか、エッセンスのような役割を負っています。図版が飾りでなく本文と同じく重要だ、というのと似ています。
それじゃ、逆に、『ベケット』はないの? シェイクスピアなら『マクベス』でしょう! といったご質問もあり、お答えは苦しい。つまり、この300ページの本が2倍の600ページになってよいなら、作品だけじゃなくて、もっと興味深いエピソードや人物はたくさんあるわけだし、いくらでもさらに充実させることができたでしょう。とにかく岩波新書1冊で、というのは絶対の条件でしたから、その枠内でどういった工夫ができるか、悩ましい問題でした。
その補いになったかどうか、縦組の本文に (p.*) という形で参照ページを挿入したのは、短く、しかし目立つ、効果的なやり方だったな、と思っています。 
増刷が出るときには(p.*)の表示をすこし増やしましょう!
【→7刷ではさらに各講の扉ページ写真にも該当ページを明示しました。】

1 件のコメント:

  1. さいわい、すみやかに増刷ときまり、いま工場で印刷しています。ご指摘をいただいた箇所を修正したり、(もとはカラーで)仕上がりが暗くなってしまった図版を鮮明にしたり、といった改良に加えて、
    本文中の(p.*)
    という参照指示をふやす、といったこともおこないます。第2刷もどうかよろしく!

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