月刊の『図書』5月号とともに「私の三冊」と題した「岩波文庫創刊90年記念」の『
図書・臨時増刊2017』が届けられました。
ぼくもアンケートに答えて、「青春の三冊」としようかどうか、迷ったあげく、近代日本人の西欧体験という観点から「私の三冊」を選んでみました。p.32.
しかし5月号の巻末「こぼればなし」によれば、ぼくが言及した3点のうち、福澤諭吉『福翁自伝』は一番多い6人が挙げ、九鬼周造『「いき」の構造』は5人が挙げていました。独自性がなくて(?)、ちょっと口惜しい。ただし3点目は夏目漱石『漱石日記』で、これを挙げた人はぼく一人らしい。こちらのほうが、むしろ意外。とはいえ、漱石の作品を数え上げると、十指にあまる。あらゆる意味で「国民的」作家です。
アンケートに書いた228名があいうえお順に並んで、しかも巻末に書名索引があるので、おや、という発見が楽しい。『
みすず』の読書アンケートと似て、どうしても60歳以上の方が過半数ですが、それでもぼくの知るかぎりでアラフォーの元気な人たちも何人も交じっています。
それにしても、70歳を優にこえる有馬稲子さんとか、國原吉之助先生とか、見田宗介さんとか、まだまだお元気な様子で、なによりです。
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