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『「歴史とは何か」の人びと』(2026)の書評

 ありがたいことに、次のような方々が書評を公にしてくださいました。それぞれ限られたスペースながら、「これ」と興味をもたれた箇所、紹介するに足ると考えられた点を指摘しておられます。書評にはお人柄、そして問題関心が現われますね。

 まずは読売新聞の2026年3月22日(日)「よみうり堂」に、橋本五郎さんの評が載りました。登場人物たちの人間関係の絆、家庭生活の幸・不幸、そして夫婦の危機‥‥にとりわけ注目してくださっています。
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 そして毎日新聞の4月18日(土)「今週の本棚」には、本村凌二さんの評が出ました。さすが勝手知ったるロンドンのブルームズベリにおける「文人や論客たちの語りあう場」に注目なさって、さらにはご専門の「古代史家として出発したトインビー」の大きな輪郭と、友人ネイミアの意味ある細部をめぐる議論にも触れます。最後は「カーに対比して、バーリンもポパーも早くから‥‥ポストモダンの思想家であった。今やカーの立場は旗色が悪いかもしれない」と指摘なさっています。
 朝日新聞 5月2日(土)の読書欄には、中澤達哉さんが評をしたためてくださいました。「‥‥中・東欧ユダヤ系移民の哲学者や歴史家が英国学界に与えた衝撃を直視するだけでなく、錚々たる面々の「生」をオクスブリッジの臨場感あふれる知的環境も交えて再現。ここに十余の知性が織りなすポリフォニーの響きが息づく」と、さすが中東欧史の専門家で、かつイギリスの大学をよく知る評者です。「ポリフォニーの響き」という表現もいただきました。

 以上のような一般紙ばかりでなく、政治色のはっきりした新聞も書評を載せてくれています。ただし、執筆者は新聞発行者の意向・傾向とは別に発言されています。
 東京民報は、日本共産党の東京都委員会が発行している日曜版ですが、評者=横山立さんは、なんと京都大学で山﨑博昭(1967年10月8日の中核派・羽田弁天橋闘争で死去)と同期、今でも山﨑君追悼の会に名を連ねています。https://yamazaki-project.com/ つまり、昔だったら三派全学連・トロツキストに近いというので、共産党がその記事を許容して機関紙に載せるなんてありえなかった! 共同通信で論説委員だったという横山さんは、東京民報の5月24日(日)号で「著者はおもしろいこと、すごいことを念頭に書いたというが、内容は重厚である」と受けとめてくださる。
 公明新聞は、その名のとおり公明党の機関紙ですが、こちらも文化・書評欄はインディペンデントに編集されているのでしょうか。6月1日(月)に勝田俊輔さんが書評をしたためてくださいました。「本書の描き出す人間模様の裾野は‥‥イギリスだけでなく‥‥日本にまでおよぶ」と指摘したうえで、「ただし、この本で描かれる人たちの多くは、家族・友人・同僚とするには困った面々である」と。
 ふふふ。各評者のみなさん、それぞれご苦心いただき、ありがとうございました。

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