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2016年4月26日火曜日

English Historical Review

 OUPなどグローバルな専門誌を刊行している出版社と、日本の学術誌を刊行している学会との根本的な姿勢の違いの一つは、
ディジタル化ないしウェブ世界への積極性 ⇔ 鎖国(攘夷?)、
ということに現れています。
 英語市場(何十億人)と日本語市場(1億人)の差もあるのですが、それにしても攘夷鎖国派の反応は、たとえば
「オンラインにしてしまったら『史学雑誌』が売れなくなってしまいます」
というもので、その牢固たる姿勢には、史学会評議員であるわたくしメとしても、何ともしようがありません。「オンライン・データベースに載せるのは、雑誌の刊行後せいぜい2年経ってから」といった具合です。
その間に欧米ではすでに一昔まえから、ジャーナルが紙として刊行される半年くらい前にオンライン公開されること(Advance Access/Early Online) が普通になっています。たとえば『史学雑誌』115-5(2006)歴史理論、『同』116-5(2007)総説で論及。

 たとえば先週に、こんな好論文が Oxford Journals の刊行前(Advance Access)ページに載りました。EHRの契約を済ませている大学図書館からはアクセスできますし、会員でなくても、著者から案内があれば、URLを(尻切れトンボにせず)丁寧にクリックするとゲストとしてアクセスし、ダウンロードもできるようです。
Full Text: http://ehr.oxfordjournals.org/cgi/content/full/cew077
PDF: http://ehr.oxfordjournals.org/cgi/reprint/cew077
'To Vote or not to Vote: Charity Voting and the Other Side of Subscriber Democracy in Victorian England' by Shusaku Kanazawa
The English Historical Review 2016; doi: 10.1093/ehr/cew077
【ウェブで Extract まではどこの誰にも読めますが、全文を読むための正確なURLについては、ご免なさい、著者・金澤さんに尋ねてください。】

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