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2016年11月26日土曜日
世界史の奔流
「アダム・スミス以来の普遍性と世界資本主義のチャンピオンだった英米両国があいまって、世界史の潮流を変えそうな大事件」が続きました。これについて黙っていられなくて、『図書』が機会を与えてくださったので、
「EUと別れる? イギリスのレファレンダムと憲政の伝統」
という文章を寄稿しました(来1月号)。https://www.iwanami.co.jp/tosho/
問題を全面的に分析して論じる余力はないので、1) イギリス史の「アイデンティティと秩序」を長期にわたって叙述した者として、また 2)「戦争と宗派対立の続いた近世ヨーロッパにおける諸国家システム、‥‥複合的な国のかたち」を討論している者として、したためたメモに過ぎません。ケーニヒスバーガやフォーテスキュの名も出しましたが。
時代の奔流、危機感のなかで、新しい思考は生まれる、ということでしょうか。
その直前直後に読んだのは(『ハムレット』関連に加えて)
・Emanuel Todd 『問題は英国ではない、EUなのだ』(文春文庫, 2016) ← 7月3日の記事を含む
・Dani Rodrik, The Globalization Paradox: Democracy and the Future of the World Economy (Norton, 2012)
・Frank Trentmann 『フリートレイド・ネイション:イギリス自由貿易の興亡と消費文化』(NTT出版, 2016) ← 7月付の「日本語版への序文」を含む
・秋田茂ほか『「世界史」の世界史』(ミネルヴァ書房, 2016)
・九鬼周造『「いき」の構造』(岩波文庫, 1979) ← 初版は1931年
でした。
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