2009年10月24日土曜日

科研費の季節に

 <17日の記事には誤解をまねく記述もありましたので、つつしんで訂正いたします。>

 16日(金)には、午後の授業を終えて、東洋文化研究所の黒田先生の組織なさった貨幣史のセミナーに呼ばれて Craig Muldrew (of Queens, Cambridge) の話を聞きに行きました。経済史とは文化史なり。将来を担うべき研究者だが、残念ながら口頭報告は上手じゃないね。その後直ちに出版社へ移動して、むずかしい企画編集案の会議。

 夜は、うまい鰻を食って帰ってみると、研究支援チームより下記のメール到来。

 文科大臣は、あるいは現政権は賢明に政策遂行しているか? 文教予算を渋ることは国家百年の計をあやまつことになります。
 庶民でなく statesman であればこそ、「もったいない」とか「(すぐに)役にたつか」とかで歳出をやたらに削減しないでください。また、公明党や国民新党みたいにほとんど衆愚政治的な「ばらまき」でもなく、しっかりと産業連関、傾斜配分といった、戦後日本の政府がかろうじて保持してきた長期的視点を堅持してくださいね。
 刮目して見守りましょう。
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関係部局科研費担当係 御中

本日、文部科学省及び日本学術振興会より、平成22年度科学研究費補助金の
公募について、平成22年度「概算要求の見直し」に伴い、下記課題の新規募
集課題を停止する旨の通知がありましたのでとり急ぎお知らせします。

【新規募集を停止する種目】
 ・若手研究(S)
 ・新学術領域研究(研究課題提案型)

つきましては、貴部局の研究者に広く周知するとともに、既に上記種目の
研究計画調書を作成中の研究者に、個別にご連絡いただけますようお願い
いたします。

文科省該当ページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/1285813.htm

学振該当ページ
http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/06_jsps_info/g_091016_2/index.html

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Newspapers Collection トライアル



以下のとおり Cengage の厚意で
17世紀、18世紀、19世紀の新聞コレクションにアクセスして利用することができます。
東大に限定されることなく、どこからでも利用できる、はずです。
金曜午後の講義で言及していたオンライン・データベース(商品)の試用期間です。

積極的に活用し、意見や要望がある場合は、フィードバックしましょう。
ご所属大学での正規導入をお考えの場合は、下記の Cengage に交渉してみて下さい。
(近藤のブログで見たと言ってくださって結構です。)

近藤 和彦
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ご要望いただきましたデータベースの設定が完了しました。

設定概要:
*17th and 18th Century Burney Collection Newspapers
*19th Century British Library Newspapers
*Making of Modern World

Access URL: http://infotrac.galegroup.com/itweb/ken_demo
Password: sunshine
→ 修正します。「パスワードは tiger になります。
有効期限は新たに12月31日までに設定させていただきました
。」11月28日修正


Cengage Learning Japan
センゲージラーニング株式会社
Tel: 03-3511-4446
Web: www.cengage.jp/gale/
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2009年10月13日火曜日

RHS bibliography


 Royal Historical Society から emailにて bibliography 更新のニュース。
 これはご存じ、イギリス史・アイルランド史にかかわる公刊された(英語の)文献は、論文も著書も、すべて網羅しようという企画で、上手に使うと役にたつことこの上ない。
http://www.rhs.ac.uk/bibl/

 試しに k kondo で quick search にかけてみると → 5件が引っかかりました。なぜこの5件であって、他は採択されてないのか、理由は不明ですが。ただ今回ようやく AJC の Proceedings (2003, 2006) が2つとも採択されたのは喜ばしい。
一般に harumi goto や yoichi kibata でも 4・5 点づつヒットしてまぁ英語の文献検索としては悪くないのかな、と思わせますが、しかし、現状では完璧からほど遠い。

 たとえば、試しに hiroshi takayama で探してみてもヒットは無し。English Historical Review を採らないのはなぜ?
toshio kusamitsu ではヒットするのが唯一これだけ↓ History Workshop Journal を無視するの?
'Yanagi Muneyoshi (1889-1961) and the British medievalist tradition'. In Daniels, Gordon; Tsuzuki, Chushichi (ed.), The history of Anglo-Japanese relations, 1600-2000, vol.5: Social and cultural perspectives (Basingstoke: Palgrave, 2002).
 そしてある日本の故人については、なぜか日本語論文集や大学紀要論文ばかり計5本も採択されている‥‥といった、どうかと思われる点はいまだ残ります。

 それにしても構築中のものとして、無視できない、むしろユーザとしてどんどん意見を呈するべきデータベースでしょう。

 イギリスの文献データベースとしては、Copac もあって、こちらはUK内の所蔵図書館を示し、かつ一定の面ではRHSよりずっと包括的だったりするので、上手に使い分けるべきでしょう。
http://copac.ac.uk/search

2009年10月5日月曜日

Office 2007 ライセンス認証問題

Dynabook はすばらしいのですが、インストールしたマイクロソフトの Office 2007 ライセンス認証問題に悩まされていました。2008年にNECデスクトップと同時にきちんとアカデミックパックで購入して使っていた正規製品です。
 デスクトップと携行ノートと計2台は正規にインストールし利用できる、という理解ですが、今回のようにハードディスク問題で再インストールを繰りかえしちゃった場合については、ネットで検索してみても、面倒くさそうで、うーん、と先送りにしていました。
ところが、自分はワードもアウトルックも使わなくても、大学やダレソレが添付してくる文書はワードやエクセルばかり。そのたびにメッセージの「あと何回」が減って、ついに日曜にはあと1回!!

 その日曜の晩には、わがパソコンの師古谷先生との間で、以下のようなやりとり【抜粋】がありました。

2009/10/04 19:35 Kazuhiko KONDO :
  現在、Dynabook SS RX2 TJ** というので仕事しています。
  快適なマシーンです。
  唯一の問題は、MS Office 2007 の認証に問題ありとのメッセージ‥‥。
  不正使用してるわけでは全然なく、9月のNECデスクトップ機器の不具合で、
  なんども再インストールを繰りかえしてしまったから、こちらのノートパソコンは
  想定許容回数を越えているということらしいが。

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2009/10/04 22:43 daisuke.furuya :
この問題につき、すでにご覧になっているかもしれませんが、MSのホームページで情報を見出しました。

http://support.microsoft.com/kb/919895/ja
いろいろな問題が想定されるようですね。もしライセンス認証だけの問題でしたら、
LAN環境ではなく、直接電話をかけて入力する方法もあります。電話は機械対応です。

それにしましても、Dynabook SS RX2 は外見はスリムながら実にゴージャスな仕様で
すね。僕は今は完全にMacに移行してしまいましたが、IBM謹製 ThinkPadなき後、
キーボード重視派にはこれしかないかも知れません。

〈to be continued〉

2009年10月2日金曜日

ぼくの美人秘書



 9月に PC関連ではいいニュースはなかったのですが、22日にもしたためたように、
壊れたPC=NECのかわりに注文し、納品されても、AJCの終わるまでは開箱さえできなかった最新鋭の Dynabook SS RX2 という美しい逸物。ようやく20日に箱を開け、インストールし、ただちに大学および自宅で使い始めました。
 これはどうも大学生協の限定販売らしく、CPU は 1.4GHz、メモリ3GB、記憶装置はハードディスクでなく SSD で128GBです。967グラム。 薄くて美しい! 速い! 静かで熱くならない。
 Dynabook とぼくは相性がよく、じつは何を隠そう、家族のものを含めるとこれで4台目です。一番最初、2002年に三菱財団の助成をいただいたときに買った物が良かったから、その後もノートパソコンといえば第一候補は常に ダイアナならぬ Dyna でした。上の写真の右側がその最初の Dynabook SS5 です。XP で安定していたこと、Pen III 800MHz ですが、当時のノートPCとしては十分な能力。デスクトップにソニーの LX55G という、これは 1.7GHzの逸物を 同じ2002年に買ったばかりでしたから、2つのコンビで快適なPC生活が始まったわけです(とにかく ME、そして Gateway の悪夢の後でしたから、なおさら快適でした)。
 これはよく使い込みましたので、スペースキーは黒く照り輝き、A、O、N、M などは爪が当たって文字の角が剥げかかっています。5年間のうちには、ヒースロウ空港で荷の上からコンクリート床に落下させたり(一晩看病して息を吹きかえしてもらいました)、ときにはぶん殴ったり、夜間にさわれないほど熱くなったり、酷使によく耐えました。ついに昇天しましたが、感謝の意を込めて、いまでも保管しています。

 Dyna SS の利点を考えると、2つありました。
1) なにより keyboard が広く、構造が堅牢で、薄く美しい。というのでどこに出かけるにも一緒。モバイルパソコンは、小さいことではなく、薄くて軽いことこそが重要だと信じます。どうせ鞄の中ではA4の書類にはさまれて移動するのです。パナソニックの Lets Note に触れるたびに、よくまぁ世間の人々はこんなに狭いキーボードで文章入力ができるな、と感心します。
 ところがしばらく前、IBM の ThinkPad が市場から消えたころから Vaio や Lets Note の攻勢で、またごく最近は廉価でおもちゃみたいなシロモノの流行で、正統派のキーボード重視の商品が青息吐息でした。大学生協の店頭で見るかぎり、東芝という会社も Dynabook というブランドも積極性を失ったかと心配になることもありました。それが今年から再び盛り返しつつあるかに見えます。

 新鋭機は上の写真の左側です。15センチの定規を置きましたが、Z の左端から B の右端までちょうど95mmです。すなわち一つのキー当たり19mmという原則が厳守されて、しかも Lets Note のような縦方向の圧縮(纏足みたい!)もなく、文字入力する使い手のことを考えた構造です。上端に一部の見えるデスクトップのキーボードと比べて、各キーの大きさは変わりません。
 to be continued.