2012年2月11日土曜日

『みすず』読書アンケート

もはや先週のことです。『みすず』1・2月合併号(no. 601)を手にしました。恒例の読書アンケートですが、それでも楽しい。

 執筆の順は、すなわち原稿到着順です。つまりぼくは、宮下志朗さん、鈴木博之さん、苅部直さん、三島憲一さんよりは遅く、斉藤修さん、Carol Gluck さん、沼野充義さん、成田龍一さんよりは早かった、ということ。

 これまでいささか分散的(遠心的)で、148名も執筆していながら同一の本がごくわずか、といった観・感がありましたが、今回(2011年)は歴史関係でも『二宮宏之著作集』、長谷川まゆ帆『さしのべる手』といった3人以上が言及する出版があって、なにか収斂する動きがあるのかとも感じさせます。一概にまとまれば良いということでもありませんから、どういう意味があるのか、しばらく経ってみないと分かりませんね。

 ちなみに、今回ぼくが言及したのは、
1. E・H・カー『歴史とは何か』(岩波新書、1962)と Evans の第3版。
2. C・P・スノー『二つの文化と科学革命』(みすず書房、2011)、「始まりの本」としての復刊を祝して。
3. 『二宮宏之著作集』(岩波書店、2011)
4. ODNB online (OUP)
です。
「イギリス経験主義」の強み、みたいなことで、筋をつけてみました。 

「アングロ・サクソン」への揶揄・偏見・差別的言辞については、やがてしっかり批判しなくてはと考えています。