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遅塚さんの遺稿を、岩本さん、早川さん、松浦さんが力を合わせて公刊までもちこんだ本。監修者あとがきと編者あとがきは、どちらも「なかなかよくできている」と受けとめましたが、しかし、とりわけ編者=岩本さんの文は、感涙 止めることあたわず。
これを読むことができるだけでも、この出版は良かった。
「この遺稿を「幻の原稿」にするわけにはいかなかった」p.281
と松浦さんの言うのは正しい。裕子さんのご尽力に、たくさんの読者が感謝するでしょう。
11月15日のご葬儀では、棺の中にご遺体と一緒に岩本さんのご本があるのが見えて、安堵し、涙が止まらなくなりました。
今回の編者あとがきによると、11月はじめに本書の出版作業が始まることが決まって、
「遅塚の顔は、病人でなく学者に戻っていた」という朝があったのですね。遅塚さんも最後は幸せだったのですね。
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