2022年12月14日水曜日

チャールズ3世の即位と立憲君主制

 『世界』1月号(12月10日ごろ発売)No.965 に「チャールズ三世の即位と立憲君主制のゆくえ」という拙稿が載っています。
 エリザベス二世の国葬儀の朝(9月19日)に『朝日新聞』に載った「二人のエリザベス」を見た編集者が依頼してきたものですから、おお急ぎで、研究者にとっては既知のことを述べたにすぎません: pp.133-142.しかし、一般には常識・通念にはなっていない大事なこと、共有すべき知識というのは、少なくない。
 エリザベス二世の死、チャールズ新王の即位(5月に戴冠式)という代替わりに、国のかたち、権力のしくみが明示的に集約的に現れます。それは日本における1989年、2019年にも同様でした。歴史学や国家学の研究者を刺激してくれる良い機会です。
 ちょうど個人的にも礫岩のようなヨーロッパ(山川出版社)、天皇像の歴史を考える:コメント『史学雑誌』、王のいる共和政 ジャコバン再考(岩波書店)といった共同研究の成果をふまえて、十分に述べることができたと思います。いわゆるアウトリーチです。 → https://websekai.iwanami.co.jp/ 
 なお『世界』のこの号は、特集ではなくても加藤陽子さん、橋本伸也さん、藤原帰一さんなどなど、関係しないではない記事がいくつもあり、楽しめます。「アメリカの憂鬱」という up-to-date な特集もあります。

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