2013年8月10日土曜日

A Passage to India

 暑いですね!
 今日は風はあっても、それが熱風で、ちょっと『インドへの道』を想わせる。

 『イギリス史10講』では、良い映画は積極的につかう(言及してイメージを豊かにしてもらう)、しかし見てダメだった映画は言及しない、とい方針です。たとえば『冬のライオン』は先日のNHKテレビでも再放送していましたが、アンジュ朝、ヘンリ2世、エレナ妃、リチャード獅子心王、ジョン欠地王、そしてあのフィリップ2世について何ページも費やすより、この名画を見てもらうほうがはるかに良い(ロワール川、中世の城、なんたる野蛮な生活‥‥ リヤ王のような親子の葛藤!)。アントニ・ホプキンズの実質的なデヴュー作品ですが、彼にはまた9講、1930年代の『日の名残り』、宥和主義で再登場してもらいます。

 9講といえば、もちろんE・M・フォースタ(20世紀ケインブリッジの富裕知識人の代表!)と彼の『インドへの道』には、大いに重要な役割を演じてもらいますが、そのDVDがどこかに雲隠れしていたのです。原作にあったアンビヴァレンスがアイヴォリ映画では、安直に=誤解の余地なく表現されてしまっているという、どこかのコメントに遭遇し、もう一度見直さなくては‥‥と考えていたのですが、見つからなくて。

 オフィスと自宅との2日にわたる家捜しをへて、インド的暑さのなかでようやく姿を現しました。