2021年8月22日日曜日

ホーガース版画

東大の経済学部図書館に所蔵する大河内コレクション・ホーガース版画にちなんで
『Hogarth・資本主義・民主主義:強欲と勤勉の18世紀イギリス(仮)』
という企画がしばらく前に立ちあがり、今月から連続研究会が、この時勢ですのでZoomにて公開開催されます。今年度後半にぼくも『民のモラル』の著者として登壇します。

案内文を貼り付けます。
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蒸し暑い日々が続いておりますが、お変わりありませんでしょうか。
さて、研究会の第1回目を、8月23日(月)に開催することになりましたのでご案内いたします。ご都合がつくようでしたらご参加いただければ、ありがたく存じます。

◎近世ヨーロッパの文化と東アジア研究会
「東アジアへの西欧の知の伝播の研究」2021年度第1回公開研究会
・開催日時:2021年8月23日(月)13:30~16:00 オンライン(Zoom)による開催
・要参加登録
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZEtde6ppjouHd1sgIBl2AhWZO8mELhUa-8W

・タイムテーブル 
13:30-13:40 総合司会・開会挨拶:野原慎司(東京大学准教授)
13:40-14:40 報告1:小野塚知二(東京大学教授) 
 「美、風刺、「封建的自由」:ホガースと近世日本の形象表現のずれ」(仮題)
14:40-14:55 休憩
14:55-15:55 報告2:有江大介(横浜国立大学名誉教授)
 「西欧社会経済思想の19世紀後半東アジアへの波及:明六社知識人と厳復たちの翻訳」(仮題)
※各報告には質疑応答の時間を含みます
15:55-16:00 閉会挨拶:石原俊時(東京大学教授)

2021年8月19日木曜日

長雨のあとの半月

8月の初めは例年どおり暑かったのですが、10日を過ぎてから異常な長雨で、被害のつづく地域の皆様にはお見舞い申しあげます。東京をはじめ首都圏は長雨で洗濯物が乾かないとか、植木鉢の植物が過剰な雨水で根がやられてしまったとか、いささか悠長な悩みにとどまりました。気温も下がって冷房を使わない日もありました。むしろ、コロナ禍のほうが真剣な問題であり続けています。

そうしたなか、すでに一昨日の夕刻でしたが、久しぶりに青空が現れ、見事な半月が見えました。青空も月も見ない日夜が何日も続いていたので、いささか新鮮な気持で撮影したというわけです。月を単独で撮るというのでなく、都会の空に位置づけた写真とするのは、そう簡単ではありませんね。目視の印象よりデジカメの写真のほうがはるかに明るく写ります。(今晩も、より円みをました月をタワマンを背景に撮ってみましたが、写真としては暈けてしまったので、こちらはボツ。)

2021年8月4日水曜日

還暦を過ぎた桜並木

暑い盛りですね。みなさま、どうぞ無理せず、平常心でお過ごしください。

いまは無人の実家に行き、樹木も雑草も蔓延放題なのですが、隣家や公道に覆いかぶさるような枝葉だけは刈り込んで、多少の手当てをして参りました。
南北の窓をすべて開け放つと、それなりに涼風が通って、爽やかな気持ちになります。蛇口から直接、冷たい水道水を飲むと、小中高校生のころの感覚がよみがえります。
自宅にも学校にも冷房などなかった当時、夏休みは学校に行って級友と遊ぶか、自宅でなにかやっていた。島崎藤村 → 夏目漱石 → ヘルマン・ヘッセ、そして『ジャン・クリストフ』を読むか、ブラームスを聴くか。高校1年の一時期は、ベートーヴェンやブラームスの総譜を見ながら、(作曲ではなく)編曲の真似事などをやっていたこともある‥‥。大学2年の夏は ヴェーバー『宗教社会学論集』との格闘(みすず書房の『論選』翻訳が出るのは何年か後でした)。
暑さをあまりつらいとは思わなかったのは、若かったから? それとも実際いまほど暑くはなかった?
それにしても、この南の庭から北の隣家へと抜ける緑陰の涼風の感覚は、なぜか(60年くらいの時を隔てて!)なつかしく想い起こされました。

近くの公園です。もちろん遊具も道路との境界柵なども、全部入れ替わっていますが、60年を越えた桜の並木は、ぼくの9歳から23歳くらいまでの成長を見知っています。
1956年、県が開発したこの住宅団地に我が家はすぐに入居したのですが、なにもなかった公園には1・2年して遊具が置かれ、桜並木が植樹されたのだと記憶します。ですからこの桜木たちは64歳くらい‥‥。