2011年10月1日土曜日

西方より

〈高地地方の Glen に籠もってしまったのか、このところまったく音沙汰なき、好青年にメールしてみました。以下のような返信があり、一安心。〉

‥‥長い間音信不通で申し訳ありませんでした.
連絡が遅くなってしまったのは,博論が完成していないのに報告するのも格好悪いと思ったからです.

博士論文の件ですが,遅ればせながら完成に近づいています.
いま最終原稿の仕上げの最中で,来月末に提出予定です.
Viva の審査官は Oxford の Bob になる予定です.
Viva は来月1月くらいになります.

論文については,正直会心の出来と言うわけではなく,
いろいろと後悔の残る博士論文になってしまいました.
今ではああしていればよかった,こうしていればよかった,と考えてばかりです.
Harry 先生の評価がそれほど悪くないのが幸いです.

Viva が終わった後は,こちらでしばらくポスドクを探そうと考えています.
その間に英語の業績を積み重ねておこうと考えています.
仕事が見つからなかった時のことはまだはっきりとは決めていませんが,
こちらに残ってアカデミックではない仕事を探すか,それとも日本に帰ってアカデミックな仕事を探すか,どちらとも決めかねています.

僕も来年には * * 歳になるので,仕事を見つけて家庭をもちたいと強く思うようになりました.
そのことを考えると,アカデミックな世界にこだわると,あと何年仕事なしでふらふらすることになるのか,不安で仕方がありません.
来年日本に帰ってもまず仕事はないだろうし,数年非常勤などで食いつなぐ生活になると思いますが,はたしてそれが現実的に良い選択なのか,あまり確信を持てません.

こちらはもうすっかり秋の雰囲気で,あとひと月もしないうちに冬の気配がしてくることと思います.‥‥
〈個人情報的なことは割愛〉

1 件のコメント:

近藤 さんのコメント...

〈これに要点は以下のとおり返信しました。〉

いやいや、生きてると知って、ほんと安心した。
しかも、博論が完成に近づいているなんて、夢みたいにうれしい。
ところで、英語圏で PD就職して英語業績をつぎつぎに出すつもりとは心強い。アグレッシヴにやってください。

ただし、最後の点については、誤解があるかもしれず、それは解かねばなりません。
たしかに去年の夏くらいまで日本の大学教師への就職口は狭いどころか
そもそも口が開いていない状態でした。
しかし、2011年4月に君が知っているだろう人びとでは、# & # & # & といった計8名が、それぞれ大学の専任講師/准教授として就職しました。
来春についても、ぼくも含めて団塊の退職ないし移籍があります。
こういう事態になってから業績が足りない、さぁ論文、と慌てている人はさておき、
しっかり仕事をしている人には、遅かれ早かれ、必ずしっかりした職があるでしょう。