2017年5月24日水曜日

マンチェスタのOくん

マンチェスタ大学の院生Oくんから、迫真のメール、到来。
「‥‥大惨事があったことにも全く気づきませんでした。当該事件についてネットニュースで知りましたし、パトカーの音なども特に聞こえません。‥‥」
とのこと。
まずは無事で良かったと思います。大学は、事件現場と街の中心部をはさんで反対の南側、Oxford Road、全然環境のちがう界隈ですから、何も聞こえなくて不思議はありません。

現場付近は18世紀ころまではマンチェスタの真ん中で(なかば暗渠になっていますが)川の合流点。歴史的な Cathedral や Chetham's Library、そしてマーケットがありました。Victoria Station はマンチェスタから北へ (Wigan, Preston, Lancaster, Glasgow) 行く場合に利用するターミナル駅で、ロンドン方面にゆく Piccadilly Station とは何キロか離れています。今ではトラムで繋がっていますが、むかしはタクシーかなにかで急ぐしかなかった。

マンチェスタでは1996年6月に IRA の爆発事件がありました。それもやはりCathedral, Market, Arndale の付近で、これはあまりにも大規模な破壊だったので、何年もかけて近辺を再開発せざるをえないほどでした。後年に行って付近の景観が一新されたのを見て驚きました。MEN Arena というのは、その再開発の一環として Manchester Evening News が建設した興行スポーツ大建築ですね。いまは経営が替わって、名も Manchester Arena になったのか。ぼくのこの写真では、まだMENでした。

多数の死傷者が出ましたが、こちらで動画などを見るかぎり、爆発の威力だけでなく、
狭い場所の雑踏で stampede したことで事態が悪化したように思われます。

こうした事件があったからといって、過敏に警戒して街中に出かけないというのは賛成できません。万が一にも似たような状況に出くわしたら、慌てず落ち着いて行動してください。
ぼくも1981-2年ころ、サッチャ政権でロンドンの治安が悪化し、IRA 関連事件で都心の雑踏の中、家族と合流できず焦ったことを思い出します。ケータイなどない時代でした。
泣いても叫んでも(慌てて走り出しても)意味がないので、
「今の条件のなかで何をしなくてはならないのか/なにが可能なのか」
を第一に考えて、行動してください。
ドタバタ、うろうろしないというのが、人生の教訓ですね。

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