2013年3月26日火曜日

京都・大阪にて


23(土)は京都大学で、24(日)は千里中央で、それぞれたいへん充実した会合がつづきました。東京よりちょっと寒いと思いましたが、高揚しました。

・京都(土)は近世史研究会。二宮宏之さんの仕事をどう継承し発展させるか、ということで、余所者ながら押しかけて発言してしまいました。中世や近現代、それからあまり関係ないかに見える方々もたくさんいらして、二宮さんの影響力というか啓発力をあらためて再認識しました。

小山さん、佐々木さんの進行の妙もあり、具体的な論点もそうですが、皆さんの誠意と相互の信頼関係が伝わって、すばらしい unforgettable な会合となりました。
二次会、三次会も含めて、* * さんを緊張させ、興奮させたのも、レアな機会でした!!
Ringo, the Beatles という店には初めて行きました。

・千里中央(日)は古谷科研で、ぼくは「礫岩政体(conglomerate polity) と普遍君主(universal monarch)」という問題提起。

じつは科研プロジェクトの3年めの小括でもあり、5月12日の西洋史学会大会小シンポジウムのための準備会でもありますが、ぼく個人としては勤務先の必要もあって、荒削りの覚書をすでに『立正史学』113号(2013年5月刊)に書きました。

土曜の討論と連続する部分を集団的に反芻しつつ、さらにわれわれ的に先を見すえて、近世的秩序について議論できて、たいへん効果的でした。教会(君主の司祭性)や概念史の重要性、同時代的競合、世界史的広がり‥‥、The world is not enough.

皆さまには、請うご期待、としか今は言えませんが、まもなく/やがてホームページを開設するとのことで、パブリックな討論もできるかと思います。

念のために申しますが、ときにドラスティックな批判・飛躍とみえるときもあるかもしれない学問も、継承的にしか発展しない。マンタリテやソシアビリテや社団的編成や etc. の時代は終わって、いまや礫岩政体論の時代だ、といった(新商品の)販拡キャンペーンではけっしてありません。

ヨーロッパ近世史の資産を継承しつつ、フランス中心主義を相対化し、もうすこし広いパースペクティヴ、もうすこし(focusを深く)長い時間軸で〈秩序問題〉を再考したいのです。そうすることによって二宮さんの知的洗練もあたらしい意味をもつでしょう。

三間堂という店も悪くなかった!

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