ただいま新著『「歴史とは何か」の人びと - E・H・カーと20世紀知識人群像』のポリフォニー的列伝の最終局面。ほとんど昼夜反転しそうな日が/夜が続きます。
神田一ツ橋の岩波書店で今夕の仕事は済んだことにして、白山通りを渡り、ホッとした気持で歩くのは神田神保町の「すずらん通り」。
いろんな飲食の店、和菓子店、バーなどに間を彩られながら、専門古書店がならび、その先にこの通りにしては大きめのビルとして「東京堂」があります。
ここはぼくの学生時代(1960年代といえば、60年ほども前!)に三省堂の裏に、あの事典類を出してる「東京堂出版」ってこんなところに本社があるんだ、と認識したころ、本屋さんとしては冴えない部類だな(失礼!)という印象でした。
ところが、今や三省堂がなくなり、岩波信山社もなくなりました。近隣の環境変化と、おそらくは社の方針の転換も加わって、この近辺の新刊本屋としてレアなばかりでなく、じつは1階から3階まで、品ぞろいも悪くない、訪れて楽しい書店です。とくに3階は『思想』や『現代思想』のバックナンバー、全集の売れ残りなどを見て時間を潰す/啓発されるのには好ましい空間です。まだなじみのない方がたは、ぜひ!
今晩は、1階の目立つ書棚に『悪党たちのソ連帝国』『悪党たちの中華帝国』『悪党たちの大英帝国』が並んでいました。真面目な本かどうかを即断するには、註が付いているかどうかだ、という説もあることは承知していますが、しっかり構えてプロデュースした本かどうかは、むしろ索引のありなしで即断できると、思っています。(いまぼくはそれで奮闘中です!)
2025年12月3日水曜日
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