2023年8月20日日曜日

大手町駅 B7 出入口

東西線を利用してJR東京駅に出るには大手町駅(の東側=日本橋寄り)から歩くのが便利です。
①丸の内(正面)側に出るには、改札を出てすぐに「JR東京駅」という指示のとおりに、エスカレータに乗って、その先を歩けば、迷う余地もなく、にぎやかなOazoの地下通路を通って、いつのまにか東京駅丸の内北口付近の雑踏にまぎれこむ、という構造です。これは地下通路も地上通路もあって、ほぼ同じ方角に移動する、一番利用者が多い経路でしょう。
逆に東京駅から東西線に向かう場合は、丸の内北口から丸善Oazoをめざして、それを右手に見ながら「東西線」という指示のとおりに歩けばいいのです(地上でも地下でも基本的に同じです)。
②八重洲口に出るには、大手町駅の改札を出て東西線の電車路の上を(すなわち永代通りの下を)日本橋方向=東にやや歩き、B8b あたりから右折して、あまり人出のない、さびしい昔ながらの「連絡通路」を歩いて、やがて八重洲地下街に到達する、という構造です。
逆方向ですと、東京駅で新幹線を降りて、八重洲口から東西線まで歩く、という人が辿りがちの、あまり楽しくない経路です。
③むしろ新しく - といっても10年以上前に - できた「東京駅日本橋口」にゆくには、大手町駅の改札を出て東西線の電車路の上(すなわち永代通りの下)を日本橋方向=東に向かい、B7 という出口から地上に出ます。そこは超モダンな空間で、新幹線【JR東海、JR東日本とも】の改札口、長距離バスの発着を利用する人びとが多いのですが、天井/空が高いので、混雑感・圧迫感はなく、ぼくとしては気に入っています。時間帯によっては、ツアー団体客や修学旅行客の集合場所として利用されています。

じつは今朝早くに、必要があって、この③の経路を使って東京駅に往復したのですが、ただいま大規模な再開発工事中で、さらに数年後にはすごい空間になるのだなと見上げました。「東京駅日本橋口」から北を見て左側にたつ高いビルが「サピア・タワー」という名の大きな建築で、知識産業が入居しています。何年も前にブレーン企業のセミナーに呼ばれてここの上階で話をしたことがありました。関西の私立大学の東京教室もあります。
このサピア・タワーは朝7時に開館で、それより前の早朝には館内のエスカレータが使えない。したがって東京駅を利用する大きな荷物の旅行客は、永代通りの長いB7階段をエッチラオッチラ利用せざるをえず、これは辛いな、と思わせるところでした。
 今朝の帰路に階段で気付いたのは、この写真のとおりの掲示です。
 そうか、利用者からの要望が続き、いよいよ、B7の「改良工事」に取りかかるわけですね。とはいえ今年の9月11日~2028年3月とは(5年間!)かなり長い! 近接するB6もB8aも改良工事で閉鎖中、ということは、この近辺の再開発が大規模だということを示しています。同時に、工事閉鎖中の不便もまた大きく、とりわけ東西線の早朝・深夜利用者には影響は少なくありません。

2023年8月14日月曜日

近刊予告

近況ですが、『歴史学研究』No.1039(2023年9月)に 〈批判と反省〉『歴史とは何か 新版』(岩波書店, 2022)を訳出して (全7ぺージ)①  

『思想』No.1193(2023年9月)に 翻訳のスタイル (全4ぺージ)③  

が掲載されます。【後者は『思想』7月号「E・H・カーと『歴史とは何か』」特集号における上村論稿に触発されてしたためた小文で、そこで呈示された疑問や指摘に答えています。個人間の論争ではありません。一般的な意味を求めて、多くの第三者読者に向けて発した、論文/翻訳のスタイルについてのコメントです。ぼくもかつては清水幾太郎『論文の書き方』(岩波新書、1959)の愛読者で、卒業論文の執筆時に大いに参照しました。】
どちらも早ければ8月末には公刊とのことで、編集サイドの厚意とすみやかな作業のお陰です。ありがとうございます。
お読みになる順序としては、先にも少し書きましたとおり、
 『歴史学研究』9月号〈批判と反省〉①に最初の目を通していただき、
 その次に「思想の言葉:いま『歴史とは何か』を読み直す」『思想』7月号②を、
 そして、『思想』9月号の「翻訳のスタイル」③
という順で読んでいただくと、一番ナチュラルで良いかな、と思います。
②は、早くから岩波書店のウェブ「たねをまく」 → https://tanemaki.iwanami.co.jp/posts/7306 にて公開されていますが、やはり順序として①が最初に読めるようにみずから努力すべきだったと、段取りの悪さを反省しています。

2023年8月13日日曜日

OEDの新画面

しばらく Oxford English Dictionary をオンラインで利用しないまま過ごしていたので、何週間ぶりだろう、一昨日、https://www.oed.com/ にアクセスしてみて一驚。画面が一新されて、何を見ているのかすぐには分からなかったのです。
特定の単語にヒットしたあとは、
Factsheet Meaning & use Etymology Pronunciation Frequency Compounds & derived words
とかいったぺージのどれを見ればよいのか。旧来の、ほとんど紙媒体の辞典のフォントを大きくしたままの画面では、何故いけないのでしょう。
一つの単語につき、語源の発音も、多様な意味・用法も用例も、頻度も、大きな画面(A4に印刷した場合、1ぺージに収まらず、10ぺージを越えることもザラ)に一覧できれば、必要に応じて、そちらにフォーカスすればよい。この一覧性こそ、知的な思考には必要不可欠です。
特定の目的で特定の結論を求める、効用本位の(utilitarian)- いわゆる字引としての - 利用でなく、ぼくは OEDを思考をうながし(thought-provoking)、インスピレーション豊か(inspiring)なデータベースとして何十年と利用してきました(昔は大判の辞書をコピー機のある部屋まで運んで、200%くらいに拡大プリントしたうえで、読み、書き込んだりしたものです)。
近年のなにか小賢しい利用を優先した「改悪」のような気がします。
いちおうの緊急対策として、
Meaning & use のウェブぺージを開いて、Show all quotations にチェックを入れて読んでゆく/Copy & paste して(色分けなど加えて)自分の.docとする
というのと、Etymologyのぺージを開く、というのを併用する(どちらも自分の.docとして、合体し保存)といった策を講じています。皆さんは、どうしていますか?