2025年4月10日木曜日
Shohei's 'might-have-been'
先にも(3月6日)書きました「‥‥今、トランプ第二期政権は歴史も国際法もなきがごとく、独特の「主権」を主張して世界を驚愕させている。」というぼくのセンテンスは、今となっては、ちょっと弱すぎる表現でした。 そうした折、なんと大谷翔平(とドジャーズ選手たち)がホワイトハウスに招かれてトランプ大統領と談笑する光景が報道されました。何を話したのか、あまり愉快でない報道写真でした。ここでもし Shohei Ohtani が
「ぼくは高校しか出てないし、野球のことばかり考えてきましたが、でも高校の公民では貿易収支(balance of trade)と経常収支(balance of current account)の区別は習いました。トランプさんはどうして今さら「貿易収支」みたいな物の取引の赤字なんかにこだわって、国際的なマネーや目に見えない富のやりとりは見ないんですか? 大統領はたしか大学を出て、すごいビジネスで成功なさっているんですよね」
とか、たとえ通訳を通してでも言えたなら、Shohei's Show-time! として、万国で人気が沸騰したに違いないのに。たられば(might-have-been)史観ですが。
2021年6月13日日曜日
集団接種に参りました(その2)
【万一の副反応の可能性を考えると、同一日に接種を受けるのは望ましくない、という専門家の助言に従ったのですが、見ていると夫婦で同時に接種を受ける組も少なくなく、ぼくのような判断は少数派かと思われます。そもそもワクチン接種といってもTV報道ではすごく長い注射針を肩に射し込んで、それだけでも恐怖でしたが、やってみると蚊に刺されたよりも軽い刺激で、拍子抜けでした。6時間以上もたって夜に軽い倦怠感のような、ぼんやりした感覚がありましたが、これがワクチン接種のせいか、そもそも暑さのせいか、分かりませんでした。接種した左肩は、今日2日目に軽く痛くなりました。腫れや違和感はありません。】
こうしたワクチン接種がせめて1ヵ月早めの日程で進んでいれば良かったけれど、今のスケジュールでは(65歳以上の希望者のワクチン接種がようやく7月末に完了!? 64歳以下の接種はそれより先!)、そもそも東京オリンピック・パラリンピックの強行は、ほとんどカミカゼ特攻隊的な無理難題ですよ。
今となってみれば、パンデミックのなか東京オリパラをあくまで実行するのは、何のためでもない、①菅政権の延命と、②国際利権法人IOCの強欲のため以外に、どんな目的があるというのでしょうか。医師や免疫学者の進言をないがしろに、みずからの権力と利権に執着するという点で、菅とバッハは共通しています。
JOCや東京都とすれば、開催決定権はIOCに握られ、こちらから中止・延期を申し出れば、即契約違反で、天文学的な賠償金を請求される。それが怖いから、言い出せないのでしょう。
であれば、発想を変えて、逆にこちらから積極的に、人類平和と親善、世界の健康と公共性を根拠に、それを損なおうとするIOCのバッハ会長(Baron Von Ripper-off)を法的に訴える、また国際世論にアピールする、ということを、いま損得経費の仮想計算も含めて、少なくとも思考実験的にやっておく必要があります。
日本側の合理的判断、決意、そして英語の交渉力が問われています!
<『日経』https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE063CK0W1A500C2000000/
<Washington Post https://www.washingtonpost.com/sports/2021/05/05/japan-ioc-olympic-contract/
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japan-olympics-pandemic-vaccines/2021/06/10/
2021年6月11日金曜日
集団接種に参りました
5月17日から予約期間が始まり、区の通知で「ワクチンの安定的な供給が見込まれたことから」65歳以上の集団接種は「最大予約可能人数46,400人分」と明記されていたので、慌てることなく5月18日にPCに向かい、拍子抜けするくらい簡単に予約できました。ただちに自動的に確認メールも来たので、実際の接種まで3週間あまり待ちましたが、安心していました。前日にはリマインド・メールも到来。
これに続き区内医療機関での「個別接種」が始まり、さらにマスコミは政府の大規模接種センター(大手町・自衛隊)による接種を大きく報じました。選択肢が増えたこと自体はよいことですが、これで「浮気して」or「浮き足だって」大規模センターに押しかけ、地域自治体の接種予約をネグレクトする人々の気が知れないと思っています。最近の報道だと、その大規模接種センターがガラガラだというのも問題ですね。早く65歳未満にも接種対象を広げるべきです。
江東区は広いので、集団接種会場は区のスポーツセンター6カ所。接種時間は予約の段階で15分ごとに別けられていますが、到着した人は検温のあと全員屋内の待機室に案内されて、予約時刻が1時間以内の人から奥のホール(アリーナ)へ。老人たちは1時間以上前からやってきたりするので、そのための待機室だったわけです。
ざっと見たところ(撮影は禁止でした!)広いホールでは、15分枠ごとに15人が座って(1人1分という計算)順を待つように椅子が整然とならび、4列×15=60席ではなく、余裕をみて6列用意されていました。うち2列は全空席として、次に受付する該当列とそうでない列とを視覚的にはっきり区別しつつ、同時に席のアルコール消毒や忘れ物確認などをゆっくり施すという方針のようです。
会場には「事務」「責任者」「看護師」といったゼッケンをつけた係員がたくさん。
(郵送された)「接種券」「予診票」
そして本人確認書類
の計3点の必須アイテムを携行しているかどうかは、最初の入館時から、くりかえし再確認されました。実際は順に
「受付」(であらためて本人確認と予診票記載の遺漏がないかどうか形式的に確認)
→ 「予診」(予診票をみながら医師が問診) *
→ 「接種」(別の医師と言葉を交わしつつ) *
→ 接種後の経過観察(15分~30分)
→ 「最終受付」(体調確認と接種券の済証へのシール貼りなど)
と進みました。(2回目の接種予約は1回目に済ませています。)
【* この2つのプロセスのみ個室的に囲ったブースで、他はオープンな空間でした。】
ここまでの人のフローをいかに確実に間違いなく実現するか。これが枢要で、要するに Operations Research (大学一年・林周二先生の授業でやりました)をきちんと具体的に・集団的にやっているかどうかで運用は決まり、ときに報道されているような事故・混乱は防げるはずですね。
なお大学や事業所で集団接種をするというのは、たいへん良いことだと思います。社会的免疫状態(collective immunity)という観点から考えると、なによりも公共的な業務に従事している人、活動的に飛び回っている人からドンドン接種していただくべきでしょう。横並びの順番、平等主義がじつはあまり合理的でない無責任主義だったかもしれない、と再考しておく必要があります。
2021年2月11日木曜日
長老支配 gerontocracy!
「ふかいことをおもしろく、
おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに」
井上ひさしより前から、こういう講義を心がけておられたのか。
あの三木清か藤田嗣治みたいな眼鏡をかけて、老先生のような雰囲気だったけれど - 1924年生まれということは、まだあのころ御年42歳だったのか!-、「わたしは保守主義だ」とのたまいながら、飄々と政治現象を分析なさる。のちに『日本の政治』(東京大学出版会)になる前の原型だったのかもしれません。
その京極先生の講義で、大学1年になったばかりのぼくは、Gerontocracy と板書された英語をみて、知らないだけでなく、意味を想像することさえできない英単語がある、という衝撃を受けたのでした!
Geronto- とは老人、年寄りという意味。-cracy とは権力、支配をいう(ギリシア語から来ている)。政界の長老の意向で国政がうごくとか、会社でも先代の社長が方針を決める場合がそうですね。「伝統主義」と同じことになる場合もあるが、なにより年季の入った者がそれゆえに力をもって、他の人は異論を言えない場合が、この老人支配です。年齢自体より、年季ゆえの権力関係‥‥。 とかいった説明を受けて、もぅ忘れられない。講義の上手な方でした。
今回のオリパラ組織委・森喜郎会長の「不注意」放言と、それを厳しく批判できない自民党。なにより「なにがいけないんだ」と言い出しそうな二階幹事長。これこそ gerontocracy の見本です。
十代で男女共学を経験していない世代は、じつはぼくの母親たちも含めて男尊女卑だった/あるいはそうした価値観に順応しないと生き苦しかった。森、二階ばかりでなく、彼らに直言できない橋本聖子オリパラ担当大臣も、自由に発言できないなら、降板する好機ではないかな。
現在のオリンピックの理念は、美しいナニカではなく、IOCバッハ会長の姿勢に現れているように、あくまで国際スポーツ興行の金もうけ主義だと思います。だからこそ、協賛企業の意向(スポンサーから降りるかどうか)を気かけているわけ。ここはガラパゴス・差別文化をニヤニヤと/苦笑いでやり過ごすのでなく、好機ととらえて、スッキリしましょう。
じつは靖国合祀問題も同じですね。
2020年11月4日水曜日
American democracy?
それにしても、4年前に続いてまたもや世論調査はまちがって、民主党支持率を多めに、トランプ支持率を低めに見積もってしまいました。開票してみると、かつての激戦州では、今回トランプが予想以上に伸び、バイデンが勝つ場合も差は僅差です。これが悪意のデータ操作でないことを祈りますが、根本的に方法的な問題がありませんか?
世論調査を指揮している専門家が、そして実際の対質者が(自分たちはバカじゃない、エゴイストじゃないという立場から)、こんなにも非合理な共和党・トランプ支持者をバカか、エゴイストかと見て/見えてしまう‥‥といった具合に、観察者の観点が対象に反映して、調査の結果を左右していないでしょうか。 薬の治験や、社会調査における中立性の保証(ダミー薬も投与する、or「Youの意見・投票について尋ねるのでなく your friend の意見・投票について尋ねる」)といった手法は厳守されているのでしょうか?
これまでゴア候補もヒラリ・クリントン候補も微妙な負けかたをしたけれど、最終的には潔く敗北を公に認めて政治ゲームを終わらせました。 あることないこと出まかせに言って4割のコア支持者を固め、「私は敗北を認めない」と公言する現職大統領(!)は、スポーツマンシップにももとる! こんな政治手法で権力を維持しようという「ジャイアン」を歓喜して支持する4割の有権者。こんなことがまかり通るなんて、まるで16世紀内戦中のフランスや現代アフリカの部族国家みたい。
この4割のコア支持者に訴えあおりながら権力政治を操作してゆく手法が、これからほかの国々でも定着してゆくのだとすると、恐ろしいことです。 テレビの視聴率4割だったら、モンスター番組でしょう。でもこれは大国の政治です。4割の硬い支持を根拠に(浮動・無関心が2割)面罵し、分断をあおりつつワンマンが強権的に「指導」してゆくのだとすると、これはナチスとどこが違うんですか?
ぼくはコア支持者よりもっと広く、なんらか公共性や普遍理念に訴えるスピーチを聞きたい。 すべては、投票に行かない有権者の責任でもあります。 愚かな民には愚かな政府がふさわしい。2020年2月22日土曜日
水際作戦からパンデミックへ
いま中国、日本だけでなく、韓国、その他においても「市中感染」の段階に進んでしまった新型コロナウィルス(WHO の正式名称は COVID-19)ですが、これについてぼくは疫学もその歴史も知りませんから、特別なことは指摘できない。また不安やパニックを煽ったりしたくありません【当面、12日から個人的には花粉症で苦しみ始めました!】。ただ二つほどのことは言えます。
¶1.NHKテレビにもしばしば登場される賀来 満夫 教授(東北医科薬科大)がすでに2月前半には指摘なさっていたとおり、政府も医療チームもできること分かっていることはやっている、ただしこれは SARS や MERS と違って「はじめに劇症が出ない感染症だから、やっかいだ」ということです。つまり COVID-19のキャリアでありながら(とくに若くて元気な人は)ほとんど軽症で、肺炎の症状は出ない。だから普通の生活を送りながらウィルスを拡散しているかもしれない。糖尿病や循環器に疾患をもつ人、そして高齢者が罹患すると重症化してニュースになるが、その周囲にもっと多くの(軽症の)感染者がウィルスを拡げてゆく可能性を警戒すべきだ、とおっしゃっていました。事態はそのとおりに展開しています。【3月6日加筆:同じく東北大学の押谷 仁 教授が、大学のぺージでよく分かるように説明してくださっています。 → https://www.med.tohoku.ac.jp/feature/pages/topics_217.html】
WHO はもう少し早めに、この病気の世界的な拡がりの脅威を警告すべきでした。そうすることによって、各国政府に早めで真剣な取組をうながすことになったでしょう。
¶2.もう一つの問題は、横浜港に停泊している Diamond Princess 号の国際法的な位置と船長の指揮権です。(日本政府は、船内の感染者数を日本国内の症例とは別にカウントしています!)
・外国籍の船が、感染症とともに、3700人もの多国籍・多言語の人々を乗せて寄港してしまった場合(しかも、入国手続は全員未履行)に、どうすべきかというノウハウはなかった。だから日本政府は毅然たる/明快な方針を立てなかったということでしょうか。官僚主義的で、どこか真剣さが足りないような気がしました。
・それにしても、船のなかのとりわけ緊急の問題は、船長(とそのスタッフ)に権限・リーダーシップがあるはずですが、今回の事態からはそれがさっぱり見えてこない。乗客にたいするコミュニケーション、乗員従業員にたいする指示・指導‥‥大きな問題を残しました。
グロティウスから大沼保昭、金澤周作にいたる賢者も即答できない、歴史的で急を要する事態が発生したわけです。そうした認識が1月の時点では(だれにも?)不足していた。
「水際作戦」とか quarantine (昔は40日!今は14日)といった、近世・近代的な対策では、スペイン風邪(WWI 直後のインフルエンザ pandemic)以後の現代的感染症 - しかも、はじめは劇症でなくソフトに始まる新型感染症 - には対処できない。これに英語発信の立ち後れという「日本的」問題も加わって(Ghosn 事案の場合と同じ)、この2020年は疫病史だけでなく、世界史に刻みこまれる年になりそうです。
‥‥これによって、付随的に、2020年真夏のオリンピック強行という愚行が、なんとか延期・修正されるかな?
2020年1月26日日曜日
大相撲・取組編成の不始末
大相撲は14日目を終えて、なんと幕尻(前頭17枚目)の徳勝龍が1敗で単独首位。千秋楽の貴景勝戦で万が一にも勝てばそのまま優勝、負けても正代が2敗のままなら優勝決定戦、正代が負けて3敗ならば、13勝2敗で徳勝龍の優勝となります。
これをおもしろいと考えるか、取組編成会議の不始末と考えるか。あきらかに後者です。タカをくくっていたに違いないが、下位の取り組みばかりでまさかの連勝を続け、これは想定外と、ようやく12日目から輝、豊山、正代と成績の良い実力者と当ててみたが、こと遅し。
今日14日目に、徳勝龍は正代に勝ったけれど、この3日ほどの勝ち方はウンの御蔭といった様で、おもしろくない。たまにそういうことがあってもよいが、それで優勝してよいのか、という問題です。
負けた正代のほうは、前頭4枚目という位置もあるので、高安、栃ノ心、豪栄道、貴景勝といった元・現大関と当たり、また炎鵬、北勝富士、朝乃山、松鳳山、阿炎、輝といった好調の力士と取り組んだうえでの成績(2敗)ですから、立派なものです。(徳勝龍は、こうした実力者とほとんど当たっていないのです! 11日目までは弱いのとばかり当たって勝ちを重ねていた。)
いかに横綱、大関が不調の場所だからといって、幕尻の力士が強豪と当たることなく千秋楽にようやく大関と組んで、優勝が決まる、というのは、だれがみても取組編成会議の不見識、見通しが甘かったということでしょう。
平幕力士が奮闘して幕内優勝することは嘆かわしくはない、慶賀すべきことでしょう。しかし、強い力士に連勝することなくマグレで優勝賜杯を抱く、というのは、なにより取組編成会議が恥ずべきことです。
2019年11月3日日曜日
南アフリカ、強かったね
日本が10月20日に 3対26 で圧倒的に負けた相手ですが、11月2日、エディ・ジョーンズHCのイングランドは、ラシ・エラスムス(!)HCの南アフリカ(Springboks)にやはり実力で圧倒されてしまった。トライなしで 12対32.
その点をBBCは飾ることなく、
South Africa broke English hearts with a ruthless display of power rugby
to seize their third Rugby World Cup in devastating fashion.
という見出しで伝えています。これまた、なんという力強い、簡にして要をえた英語なんだ!
(C)BBC
そして、写真の真ん中、黒人主将 Siya Kolisi のドラマも語りあげます。
その語りにおいては、1899-1902年の不義の闘い・南アフリカ戦争の意趣返し、といったことは、品がなくなるので口にせずに、エラスムス的[≒オランダ起源のコスモポリタンの]多様性の文化が、南アフリカ共和国の将来を示す、というストーリです。
これはマルチ=エスニックな日本チームについて報じられているのと、方向性は同じです。美しくない過去の克服について、南アでは政府イニシアティヴでポジティヴに取り組んでいる;日本ではそれがどこまで意識的に追求されているか、という違いはありますが。
2019年9月28日土曜日
アイルランド・チームは国境を越えて
BBC (www.bbc.com/sport/rugby-union)によれば、
Hosts Japan pulled off one of the biggest upsets in Rugby World Cup history as they beat world number two-ranked Ireland 19-12 in Shizuoka.
This was not a result borne of Irish indiscipline or stage fright, but of a truly stunning Japanese performance in front of a cacophonous crowd that lifted their side with a stunning noise that greeted every metre gained, tackle made and turnover won.
It is a result that will, regardless of what happens in the next six weeks of rugby, leave a legacy for generations to come, and will send rugby into a new stratosphere of popularity within the country.
¶ というわけで、ここまではスポーツナショナリズムに圧倒されそうな夜ですが、冷静に受けとめるべきひとつの事実があります。アイルランド・チームは、最初の anthem にも表象されていたとおり、Ireland's Call を歌い、「アイルランド共和国」+「北アイルランド」=アイルランド島 を代表している、つまり国境(政治)を越えたチームだということです。
Irish Rugby Football Union (IRFU)が1875年に結成されたときには、北も南もなかった、島内全域のラグビ・ユニオンだったから、その後の愚かな政治・歴史には左右されない、という単純明快な理由ですね。ラグビ・ワールドカップだけでなく、Six Nations (En, Sc, Wa, Ir, Fr, It) など国際試合での枠組です。
この点、しかしサッカーの場合は Irish Football Association (IFA)が結成されたのは1882年で、その点で事情は同じだったはずなのに、そしてアイルランド国が独立してからも1950年までは国際試合では(努力のうえ)単一チームを編成していたのに、1950年以後は北アイルランドとアイルランド共和国で別チームを編成せざるをえなくなった(政治に負けた)という事実があります。
サッカーに比べてラグビは、より紳士的でエリートの卵向きのスポーツだから、ということでしょうか? どなたか反論してください!
日本チームもまた選手31名中、海外生まれが15名という事実もあり、diversity という点では奮闘しているのですが、それを「君が代」や「さむらい」でまとめるというのが、残念ですね。Nation が政治と歴史によって形成されてきたのなら、このナショナル・チームにふさわしい、現代的な anthem で唱和できれば、much better なのにね。
2016年8月8日月曜日
イチロー 3000th career hit
このところ(7月の終わりから)イチローと一緒に調子が出ないような気分でいましたが、ようやく、このとおり文句なしの3塁打で 3000th career hit を決めてくれました。オリンピックのどの金メダルよりも価値ある記録かもしれない。
しかも日本の新聞(電子版)によると、
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試合後、イチローは「3千を打って思い出したのは、このきっかけをつくってくれた(元オリックスで2005年に死去した)仰木彬監督のこと」と語った。記録達成直後のベンチに座ったイチローが涙を流す姿を中継映像がとらえていた。
「達成した瞬間にチームメートやファンが喜んでくれた。僕が何かをすることで他人が喜んでくれることがなにより大事だと再認識した」。
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そうなんです。42歳の生き方そのものが、人びとをどれだけ前向きに、幸せにしてくれることか。
2016年6月17日金曜日
Ichiro Suzuki
「天才が努力を重ねると恐ろしいことになる」とは、野村克也の評らしいのですが、納得。しかも、B型というのだから、なおさらうれしい。
なにより、苦しいとき、世間から冷笑されるときにこそ、コンスタントな努力によって難関を克服してきたという事実、考える野球選手ということが、尊敬に値します。
当然ながら、用具を大切にあつかい、情緒が安定している人なのですね。
このところ色々と課題山積で(多方面からの注視も意識せざるをえず)ブログ発言が減っていますが、理由のある reticence ですので、ご心配なく。