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2024年5月27日月曜日

amazonを名乗るフェイク

複数の新聞のメーリングリストに入っているので、毎日何十と到来するメールのうち、たいてい1つはフェイクのフィッシュ・メールです。PCで受信しているかぎり、ヘッダー(の詳細)を見れば、即、可笑しいとわかるので、安らかな気持で(sine ira et studio)削除し、無視しています。ただし、今夕amazonを名乗ってきたメールは、(本当のamazonとヤリトリがあった1日後だったので)慎重に対処しました。

<以下、引用>
 From : amazon   ← これが怪しすぎる!
 To :<amazon宛に使用していないわがアドレス> わが氏名は知らず!
 Date : Sun, 26 May 2024 13:02 +0800
 Subject:[SPAM] Amazon.co.jpでのご注文503-0497156・・・・・
誰かがあなたのAmazonアカウントを使用して別のモバイルデバイスからこの注文を購入しようとしました。 Amazonのアカウントセキュリティポリシーに従い、Amazonアカウントを凍結しました。
◆アカウントが盗まれる危険性があります。 この注文を一度も購入したことがない場合は、24時間以内に以下のリンクをクリックして、この注文をキャンセルし、Amazonアカウントを復元してください。
[ ボタン ] ← 危険水域にて、さわらず!
 お届け先:横浜市青葉区美しが丘の、実在かもしれない方の住所氏名
 注文合計:¥37,000
 支払い方法 クレジットカード:¥37,000 
<以上、引用>

→ 最後の3行は微妙ですが、本当ならすくなくともカードがJCBか、MCか、VISAか etc.は表示し、末尾の4桁くらいの数字も示すべきでしょう。それを知らないまま、当てずっぽうで拡散したFAKE のフィッシング・メールと結論して、無視し削除しました。
みなさまも、どうぞ慎重に、安らかに!

2021年11月21日日曜日

ジャコバンと共和政(12月11日)

 このかんのパンデミックのもたらした「副反応」、明らかな革新の一つは、Zoom Meeting をはじめとするオンライン会議や授業の普及です。こんなにも便利な会談やセミナーのツールを知ってしまうと、パンデミックが収まった後にもお払い箱どころか、利用する機会は維持されるでしょう。
逆に、この流れに乗りきれなかった方々は、こうした関係性から(意図せずも)排除されてしまうわけで、以前から云々されていた IT divide はますます進行するのでしょうか。
 昨日(土)午後は、12月に予定されている早稲田の WIAS 公開シンポジウム「ジャコバンと共和政」のための準備会があり、十分な緊迫感をともなう研究会となりました。 初めての方とお話する場合も、対面なら1メートル~ときには数メートル以上の距離を保っての会話ですが、ウェブ会議ですと数十センチのところに据えたスクリーンで向かいあうわけで、(自分の)髪やシワなども含めて、クロースアップのTVを見るような感覚です。 自室の文献などをただちに参照できるのも便利。
 ところで、「ジャコバンと共和政」というタイトルのシンポジウムに、よくも大きな顔をして出てこれるな、という声もあるかもしれません。
じつはぼくの指導教官は柴田三千雄さんですから、「ジャコバンとサンキュロット」という問題も「複合革命」という論点もしっかり刻まれています。Richard Cobb を読んでから E・P・トムスンに向かった、というのは日本人では(英米人でも?)珍しい経路でしょう。コッブの人柄については、柴田さんから60年代前半にパリでソブールのもと付き合った逸話など聞いていました。ずっと後年になって、オクスフォードの歴史学部の廊下で歴代教授の肖像として比較的小さなペン画に対面しました。 → その後任がコリン・ルーカスでした。
どこかでも申しましたとおり、1950年代のおわりに、コッブ、トムスン、そしてウェールズの Gwyn Williams の3人はフランス革命期の各地のサンキュロット(patriot radicals)を発掘する研究をそれぞれ出し揃えて比較するのもいいよね、と話合い、その一つの結果が『イングランド労働者階級の形成』という名の radical republican 形成史だったのです。

 もう一つの共和政/respublica 論については、成瀬治さんの国制史(そしてハーバマス!)を経路として、時間的にはやや遅れましたが、ナチュラルにぼくの中に入ってきました。

その12月11日の WIAS催しの案内はこちらです。↓
https://www.waseda.jp/inst/wias/news/2021/10/29/8504/ 
ポスターは https://bit.ly/3bHG3cr 
無料ですが、予約登録が必要です。 ただし、【グローバル・ヒストリー研究の新たな視角】とかいった謳い文句は、ぼくの与り知らぬものです。

2021年6月16日水曜日

デジタル史料とパブリック・ヒストリー

デジタル史料とパブリック・ヒストリー 1641年アイルランド反乱被害者による証言録取書(1641 Depositions)
歴史学研究会の総合部会・例会として催されます。 → http://rekiken.jp/seminars/Sougou.html

日時:2021年6月19日(土) 15時00分~18時00分
報告:ジェーン・オーマイヤ Jane Ohlmeyer(ダブリン大学トリニティ・カレッジ TCD)
コメント:勝田俊輔、吉澤誠一郎、後藤真
通訳・運営協力: 槙野翔、正木慶介、八谷舞

参加形式:ZOOMウェビナー
*次のGoogleフォームから、6月16日(水)までに参加登録ください。
https://forms.gle/ytH51B1GU7u1vdkx8

この史料の意義については、ぼくの「ECCOから見えるディジタル史料の宇宙」『歴史学研究』1000号(2020年9月)pp.29-30でも触れました。
「ピューリタン革命」「三王国戦争」を考えるときにも、また今日のイングランド・アイルランド・スコットランドのあいだの「歴史問題」を考えるときにも避けて通れない1641年「虐殺」「フレームアップ」事件の原史料がオンラインで読めるのです。写真で、ママの転写(transcript)で、そして研究者のコメントつきで。
https://1641.tcd.ie/ (どなたもアクセスできます)
歴史学の具体的な革命の一例だと考えます。日本史・東アジア史の方々にもぜひ知ってほしい国際プロジェクトです。
【登載が、実家のちょっとした事案で遅れました。歴史学研究会の参加登録は16日(水)までとのことです!】

2021年6月1日火曜日

5月の憂鬱(2)

〈承前〉

とはいえ、今日(月)が助教出勤日とも限らず、そもそも学外者はキャンパスからシャットアウトされるかも。

ということで、もう一度覚悟を決めて3月の複数の来信(含 たくさんの添付物)から読み直して気付いたのは、指定されたサイトに並ぶたくさんのマニュアルのうち、1- というファイルをぼくはまだ読んでないのでした。
どうせメール主文と同じような挨拶だろうと考えて(推断して)、2-A、2-B、2-C、3-などの(1が済んでいることが前提の)部分的で条件的なマニュアルを読み、不親切で非実際的な指南書であると憤慨していたのでした。なにごとも(語学と同じで)順を踏んでゆかないと無理ですね。

そうと判明してからは、きわめて素直に、順調にことは進みました【なんと最初にすべきことは[すでに既存のアカウントでサインインしてしまっていた] Googleからサインアウトすることでした!】。マニュアル 1-の一番に 
" お手許に次の2つをご用意ください
 ① 3月にメールで配布したpdfに記載の初期パスワード
 ② 普段お使いのスマートフォン "
とあったのも実際的で、おかげで、くりかえされる「二段階認証」にもすみやかに対応できました。

というわけで、解決してしまえば、いけなかったのはマニュアル(指南書)ではなく、ぼくの早トチリ( ← 高慢と偏見!)でした。
メディア室のみなさま、ご免なさい。丁寧なマニュアルは - 読みさえすれば!- たいへん分かりやすいものでした。

5月の憂鬱(1)

コロナ禍と同時にこの間のぼくを憂鬱にしてきたのは、大学のメールシステムの Google Workplace への移動にともなうユーザ本人としての対応でした。すでに3月から5月末日までが移行期、と予告されていたのだから、十分に日時はあったはずですが、しかしことはそう簡単ではない。

そもそも大学教師(元もふくめて)にとって3・4・5月というのは暇な時候ではありません。少しでもまとめて時間が取れるので、前々から予定していた読書や分析や執筆やに専念できるかというと、研究会も、会議もあります。近ごろはZoomを利用して気軽に研究会合や会議が催される傾向もあります! 今年は確定申告が4月に延びたので、それも!
千葉の母には直接面会できない代わりに、ホーム側から設定してくれて Google Meet もありました。

というわけで(あまり合理的な理由にはなりませんが)、延ばしに延ばしてきました。情報メディア室からの案内のメールと添付の(正確には指定のサイトに収納された)たくさんのファイルが不親切なような気がして、しっかり読むのが滞っていたのです(新しい語学をやって、まだ格変化くらいしか分かってないのに、仮定法/条件法の文章を読まされるような感じ)。昨夜(日)も指南書を見ながら途中までやって、なんだか分からなくなり、挫折。‥‥そもそもお仕着せで指定されたパスワードを変更しないと、現アカウントをはじめ、すべてが失効するわけだから、これは月曜に無理にでも大学に出かけて - PC持参で - 助教さんに、手取り足取りやってもらうしかないか、と絶望的な気持になったのでした。 → つづく

2019年10月22日火曜日

芋づる式!?


 拙著『イギリス史10講』は今月初めに第12刷を出していただきました。
2013年12月に初版1刷でしたので、6年間にこれだけ増刷というのは有り難いことです。じつはそのたびに、気付いた範囲で、また該当ぺージ内での添削にとどめますが、ちょこちょこと改良・修文をしています。ですから、扉裏の年表に初版にはなかった「2017  EUからの離脱交渉始まる」といった記述がある、といったちょっとした改変があります。

 そういった著者の提案による加筆とはまた別に、今回あたらしく付いた帯に
つながる ひろがる、(芋づる式!)岩波新書
とあって、裏側にはなんと、
  金澤 周作『チャリティとイギリス近代』(京都大学学術出版会)
  小川 道大『帝国後のインド』(名古屋大学出版会)
  木畑 洋一『帝国航路を往く』(岩波書店)
  清水 知子『文化と暴力』(月曜社)
という4冊が挙がっています。
帯の折り返しに「芋づる式!読書MAPhttps://iwanami.co.jp/news/n31558.html
とあり、こちらをみると、さらに『図説 英国ティーカップの歴史』(河出書房新社)
も加わり、よくわからないネットワークが絡み合ったMAPが現出します。
https://twitter.com/maktan0308/status/1184790143850336256

岩波新書が岩波の他の本だけでなく、他社の出版物とつながっているのが良いですね。知らなかった本もたくさん。しかも大きなMAPの右下には、
  丸山真男『日本の思想』、内田義彦『社会認識の歩み』、安丸良夫『神々の明治維新』
といった本もあって、こうした名著と
「つながる ひろがる」岩波新書フェア
だそうで、ちょっと面はゆい。

2019年9月24日火曜日

パソコン・バッテリーの健康管理


 この夏は、全国的な猛暑、そして台風や前線の通過にともなう「線状降水帯」や「経験したことのない」ほどの強風の被害がつづいて、大変なことでした。ぼくの身の回りでも、たしかに雨や風のすごさは感じましたが、特別の被害はなく、その点は有り難かったです。
 IT関連では家族のケータイやぼくの WiMax について(その料金システムについて)いささか不審な/納得できない点は残りますが、致命的な問題というわけではない。

 そうした折に、ぼくの知己のなかでも最高の IT リテラシを誇ると思われたDくんが、大きなPCトラブルに見舞われたとのこと。
 「‥‥PCがバッテリー膨張を起こし、PC内部の入れ替え(データも一から再構築)などもありました。火災事故の一歩手前だったという訳です。四半世紀PCを使ってきましたがはじめての経験でした。」

 またこれに加えて、同じころ、TさんのPCが突然壊れたということで、「先生もお気を付けください」というメールをもらっても、いったい、どう気をつければ良いのだろう?
 近年は(以前と違って)毎夜、仕事終わりには電源をシャットしていますし、
充電バッテリーに過剰な負担をかけないよう、常時コンセントに接続はせず
また100%に達したら電源からはずして使用する、
とかいった心がけ程度かな。

 Dくんからは、折り返し、
「ノートパソコンの場合、スイッチを切っていても、ACアダプタにつなげているだけでバッテリーに負荷がかかっているのだと思います。ノートパソコン(そのほかスマートフォンなどバッテリーに接続させる機器はすべて)はACから外すことも必須なのだろうと。
 実のところ、同系列の MacBook Proではバッテリー問題ですでにリコールがあり、一部の航空会社は当該機種の機内持ち込みを禁止しています。‥‥」

 マックではないぼくとしては、Windows系で検索して、こんなウェブぺージに行き当たりました。
https://panasonic.jp/cns/pc/appli/workstyle/pc_knowledge/battery.html

こんなことが書いてある。↓ <こちらはぼくのコメント>
¶買ったままの初期状態でノートパソコンを使っていると、バッテリー残量が分かるとはいえ、作業内容によっては急速にバッテリーを消費することもあります。モバイルワークや移動が多いビジネスマンにとっては、作業する環境や時間を考えた電源管理が重要です。
<ビジネスマンならぬ知的生産者にとっても当てはまりますね!>
1. 画面の輝度を下げる
 輝度とは画面の光の明るさのこと。画面が明るすぎるとバッテリーの消費も大きくなるので、周りの明るさに合わせて適切な輝度に調整しましょう。

2. 不要なUSB機器を外す
 プリンターや外付けハードディスクなどを電源オンの状態で常時接続しているとパソコンのバッテリーを消耗するので、使用時以外は外しておくのがベスト。

3. 使わないアプリを終了する
 マルチタスクで多くのアプリを立ち上げていると、バッテリーの消費が大きくなりがちに。使わないアプリはこまめに終了させましょう。
<こまめに終了させるというより、そもそも使わないアプリは Uninstall してスッキリするのが一番。>

¶<さらには根本的な考えかた、というか、だいじなノウハウですが:>
【バッテリーを長持ちさせる3つのポイント】↓
1. なるべくバッテリーを低い温度で管理する
 バッテリーを高温の状態で使い続けてしまうと劣化するスピードを早めてしまいます。 しっかりと排熱・冷却し、なるべく低い温度で使うようにしましょう。

2. バッテリーの充電回数をなるべく減らす
 バッテリーは充電を頻繁に行うと劣化するスピードが速くなります。充電回数をなるべく抑え、パソコンを長時間使用しないときはACアダプターを外しましょう

3. 使用状況に合わせてバッテリーを変更する
 ひとつのバッテリーを使い続けるのではなく、状況に応じて複数のバッテリーを使い分けましょう。バッテリーへの負担も少なく、持ち運びも快適になります。

→ こういうことって、常識にしたいですね!

 じつは、もっとも肝要なのは、PCよりもそれを使うご本人の健康状態です。
 お互いに、もう馬力だけで勝負するのでなく、質を大切に、良き人生を歩みましょう。

2018年8月22日水曜日

教養主義とデモクラシー


 教養主義といえば、講談社現代新書(今年2月刊)の『京都学派』pp.224-226 には、教養主義について(も)恐るべく、ええかげんなことが記されています。著者、菅原某とはぼくの知らない人。
 そもそもこの新書には、近代日本の重要な思想家の氏名と生没年、経歴は列挙されているが、著者自身の表現によれば「言うなれば「師」を外側から観察して「師」の教えをつまみ食いして満足する手合いのもの」p.225、と。そこまで自分のことを認識して書いていたんですか!?
 この菅原某さんは哲学はかじっていても、そもそも歴史的に考えるということができない人のようで、せっかく『世界史的立場と日本』および『近代の超克』における高山岩男と鈴木成高と河上徹太郎の間の「二つの近代」あるいは「近世」と「近代」をめぐるズレ・対立に言及しながらも、なにか意味ある論理が構築されてゆくわけではない(pp.124-137)。長い引用が続くだけです。

 教養主義/教養を語るより前に、自分で観察して調べ、自分の頭で考える、といった習性が、まったく身についてない人、あるいは、そんなことに意味があるの? といった時代・世の中に、ぼくたちはいま包囲されているのだろうか。トランプ現象/フェイクニュース現象は、合衆国だけの問題ではありません。というより(教養市民の核なき)デモクラシーの危うさは、トクヴィル以来、早くから予言されていました。

2018年8月17日金曜日

ピンチはチャンス → 東ロボくん


 海辺の砂浜になにかを描く黒田玲子さんの大きな写真を日曜の『日経』でみました。なんと両面見開きの記事には、「右がダメなら左へ」とタイトルがついています。国文学のお父様、本に囲まれた仙台のお宅のことは何度か聞いていますが、70年代後半、ロンドン大学でのトンデモナイ初日の試練については初めてかも。
https://www.rs.tus.ac.jp/kurodalab/jp/Member.html
「ピンチはチャンスなんです」とか、「理不尽なことがあって不平を言うのはいい。でもそれきり行動しないのであれば同情しか(さえ?)買わない。あなたに本当にやりたいことがあるなら、まず自分で考え抜き、人のアドバイスも聞きなさい。必ず扉は開かれる。」という力強い助言で、この長いインタヴューは締められる。黒田さんはぼくと同じ年に東大教授を退職した方ですが、はるかに活動的な現役の先生です。

 国文学と無縁ではないが、国語力、読解力ということで、国立情報学研究所(NII)の新井紀子さん(AIロボットに東大入試を解かせて合格させる「東ロボくん」プロジェクトのリーダー)の前半生が、8月6日から『日経』の夕刊に連載で語られていました。
なんで一橋大学卒の数学者がAIを? という前々からのナイーヴな疑問は、どういった小中高の生活を送った人なのか、ということから氷解しました。(部分的には)上の黒田玲子さんと同じような行動力、動員力のある方なのですね。
 それから、一橋の授業では、新井さんもまた、数学の先生とともに、阿部謹也さんの授業に魅了された一人だったとのこと! アベキンの魔術的な魅力を語る人は、盗聴者もふくめて、多いですね。1980年代のことですが、阿部先生に名古屋大学の集中講義に来ていただきましたら、そのまま後を追って東京に行っちゃった院生がいました。