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2016年9月4日日曜日

PRC って?


 すでに3週間前のことですが、北ウェールズ・(ス)ランディドノーの宿にあった小さなシャンプーをいただきました。ロンドンの安宿での浴室備え付けは兼用ボディシャンプーだったので、そちらを使用しました。
 ウェールズなのに Falkirk Scotland の企業の製品なんだ、などと感心していたのだが、小さな文字のどこかに Chine とか見えたような気がして、改めてしっかり読むと(全体で高さ5センチあるかないか。じつに目を凝らさないと読めない)下から4行目右に Fabriqué en Chine とあるではないか!えっ? でも英語でそうとは記されてない。英仏2語表記だが、その左には Made in the PRC とあり。
 PRC = People's Republic of China のことと判明するまで、眼をパチパチしました。オリンピックでも国連でも、こんな表記をしていますかね?
 こういう微妙な使い分け(ダブルスタンダード)を国際戦略的に推進する国と、Cool Japan! なんて一人で悦に入っているナイーヴな国と、今日の states-system のなかで対等にやっていけるかな? グロティウス先生、そして大沼先生から学ぶべきことは多い、とあらためて思い入ります。

2016年8月23日火曜日

礫岩のようなイギリス


今日午後に、BLのカフェにて旧知の3氏に遭遇しました。
Cambridge Workshop について質問がつづき、「礫岩」とは互いに異質だということじゃない、「Kさんとぼくは性格も出身も違うが、友人である。なぜか?」
という問題だ、と言ったら、半分わかってくれた模様です。
ぼくは学生時代から反nationalist です。「違うから独立したい」というのは1919年の論理で、21世紀の将来は見通せない。「礫岩のような」議論は、後ろ向きでなく、前向きの志から来ています。
『イギリス史10講』について2014年初めの『朝日』の書評欄が、イングランド・スコットランド・ウェールズの違いにも目配りした概説‥‥ といったふざけた紹介をしていました。結局は受け手の問題で、「こと」を理解できていない人には、なんともコメントのしようがなくて誤魔化したのでしょう。

なおまた 北ウェールズ行に関連しても質問がありました。
ウェールズとイングランドの関係は、琉球や台湾やでなく、関西と関東の関係だ、と言ってみたら、これまた半分納得してくれました。
景観も、文化と自尊心、言語と信教も異なる。このことを認めなくちゃ話は始まらない。しかし独立したいとは考えていない‥‥。
サイダー(Seidr)を昨日お昼に飲みました。

2016年8月21日日曜日

コンウィ城:カムリの怨念

現ウェールズはバイリンガルですが、今日は北ウェールズ・ランディドノー経由でコンウィ城に参りました。
1280年代、90年代、エドワード長脛王の征服戦争の拠点であったばかりでなく、
いまやUNESCO世界遺産にまで指定されて、けさ乗ったタクシー運転手などは
その圧倒的な迫力を自慢しつつ、クソッと3度くらい繰り返す、そういった複合感情の凝縮した歴史遺産です。
(カムリの怨念のこもった?)強風に命の危険も感じつつ、城=要塞を歩いて回りました。
エドワードの「ゆうれい」も目撃。cf.『イギリス史10講』pp. 41, 54-56, 59.
下の男は気付いていないのかもしれません。

最後は、コンウィの蜂に襲われて、あ痛!退散とあいなりました!

2010年10月18日月曜日

読者へ



  だれもが知っている(と思っている)イギリス。
  じつは歴史の重さゆえに、わかりにくい英国。

 新刊の『イギリス史研究入門』(山川出版社)ですが、最初からことばの問題に取り組みます。
でも、どこかの修正主義文献のように「ことは複雑で一様に語れない」「合理的分析にはなじまない」なんて論法ではありません。学問=科学なら simple & clear に論じてみよ!というのが、知り合いの scientist たちからの教訓です。

 「読者へ」というアピールもありますので、右肩の FEATURES からクリックしてご覧ください。

 この程度の抜粋引用は、著作権契約の許容範囲内でしょう。ただし皆さんがこれらから一部・全部を引用なさる場合は、出典を明示する必要があります。

2010年5月12日水曜日

Cameron, new PM

今日午後、ブラウンが宮殿に参上して辞表を提出。今夕、女王がキャメロンを宮殿に呼んで組閣を要請。
今晩中に連立内閣をつくる、という算段です。
1997年の総選挙ではエキサイトしましたが、今回はどうも‥‥。
保守党がいまや本質的に English party で、スコットランド・ウェールズでは全然議席をとれないことに変わりはないので、連合王国のこれからを考えると、保守・自民連立は、どうだろう、この国を分裂させる方向に向かうかもしれない。
労働党と自民党の連立の場合は(数の問題で)SNP, WNP も連立に加わることが明らかでしたから、昨夜から今日の昼過ぎまでは、かなりの期待感がたかまっていたのですが‥‥。
それから自民党が強く要求している比例代表制への動きが(レファレンダムしだいで)具体化すると、二大政党制の制度的前提が崩れることになるのではないか。
‥‥とかいった interesting な諸問題を考える暇もなく、今はエセクス大学のペーパーに集中です。

いろいろと待っていてくださる皆さま、済みません。