2011年11月13日日曜日

Robertson -- Hirschman -- Pocock

St Catherine's の関連で、なんということなくケインブリッジ・歴史学部のウェブページを見ていたら、金曜の講義リストに目が止まった。
12:00
Part I, Papers:
  3: Carpenter et al: Survey Room 5
  10: Pooley: British Social History 1700-1914 Room 6
  20: Robertson: Vico, Mandeville, Hume and Montesquieu Room 3

Part II, Special Subject Papers:
  3: Robertson: Vico, Mandeville, Hume and Montesquieu Room 3
とあった。いいなぁ、ロバートスンの講義。ぼくも居たら聴きに行くでしょう。
 ‥‥ヴィーコ、マンドヴィル、ヒューム、モンテスキュって、じつに Albert O. Hirschman, The passions and the interests (1977) のたてた問題。 Pocock, The Machiavellian moment (1975) に世評はとられちゃったけど、モンテスキュ的契機から情念と利害関心を論じていました。ぼくはこれを名古屋時代に南山大学の図書を借りだしてコピーしたのでした! (和田さんの知恵だったのかどうか失念しました。)

 でも冷静に考えると、こうしたロバートスン、ハーシュマンの知の系譜は、マキャヴェッリ、ホッブズを加えて、じつは 内田義彦『社会認識の歩み』(岩波新書、1971)の営みでもありました。あぁ、日本語がせめてドイツ語くらいの国際性があれば‥‥ぼくたちも、もう少し気概をもって仕事をできたのに‥‥。
 21年前のケインブリッジ歴史学部ではキャナダイン、アウスウェイト、ゴールディの講義を聴き、集中講義にはラングフォードやポーコックが見えました。翌年に一種の時間講師としてのコリ、クラーク、イニスの初講義を聴いた折にしたためたのが「剣橋放談」( in『イギリス史研究』No.33, 1982).ぼくの鬱屈みたいなものが、そのまま現れています。

0 件のコメント: