2020年7月2日木曜日

香港、加油!


中国共産党がここまで厚顔・破廉恥なのは、ウイグル(新疆)やティベット(西蔵)にたいする姿勢でわかっていたことですが、それにしても香港にたいする「國家安全法」(National Security Act)の効果はてきめんです。抗議どころか、コメントや疑問の声さえ封じてしまいそう。しかも香港人でなく、外国籍の者にまで適用が及ぶ、ということは、香港人が海外でおこなった発言・行動についても適用されるかもしれない。恐怖の弾圧法です。
罪刑を具体的に規定しないまま施行するのは、いかようにでも解釈し裁量できるような恐怖を導入するためですね。モンテスキュは『法の精神』で言いました。
「共和国においては徳(vertu)が必要であり、君主国においては名誉(honneur)が必要であるように、専制政体の国においては恐怖(crainte)が必要である。徳はここではまったく必要なく、名誉はここでは危険なものとなろう。」岩波文庫(上)p.82
この「恐怖」を後にロベスピエールは terreur (テロル)と言い換えたのでした。なんと今度の「國家安全法」では、恐怖の習近平政権に対する抗議を表明するデモンストレーションは「テロル」と規定されているのです!! なんという言語的暴力! なんという破廉恥!

コロナ後と香港(https://kondohistorian.blogspot.com/2020/06/blog-post.html)では、1982年にマンチェスタで出会った、快活な香港の正義漢たちの現在を心配しています。
Zoomの不都合な事実(https://kondohistorian.blogspot.com/2020/06/zoom.html)では、中国共産党にたいして弱腰の成長企業・諸国を憂いています。 
【そもそも1997年施行の「一國二制度」というレトリックのまやかしに乗ってしまった時のイギリス政府[サッチャ・メイジャ政権]の甘さが悔やまれます。じつは香港・中国利権に目がくらんで、半ばこうなると承知しながら、言語論的まやかしに乗ったのかもしれない、とさえ疑われます。】

香港、加油! 香港、挺住!

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