2020年10月14日水曜日

日本史の14万人余り署名

今夕のNHKニュースで14万人余りの署名をもって内閣府へ提出しに行った鈴木淳さん古川隆久さんの勇姿を拝見しました。日本史の近現代史ゼミの元院生の皆さんが見せた結束力。すばらしい。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201013/k10012661631000.html

それから一歩遅れて始まった「西洋史研究者の会」ですが、 → https://seiyoushi-kenkyusha-kai.org/index.php/shomei/

「今回の任命拒否の6人に宇野重規さんの名前が。えっ誤爆じゃないの‥‥」 という声もあります。ぼくもそう思いました。 宇野さんはそもそも自由な人で、その立場を貫いて安倍政権のいくつかの施策に反対を表明していたにすぎない。菅義偉およびその取り巻きたちは、「諫言」(かんげん)という言葉を知らず、「甘言」のパンケーキに囲まれていたい人々なのか。 これでは、自由民主主義の政治家としての未来はありません。

もともとテレビでアップされた菅の「眼」には(安倍晋三にはない?)暗さ・悲しさのようなものを感じていました。おぼっちゃま安倍晋三くんより、実力と運で這い上がってきた菅義偉くんのほうが狭量(非寛容)で、陰険(危険)なのかもしれません。 それが就任時のご祝儀高支持率を背景にして、菅イカロスのように、冷たく結論だけ表明して、「分かるでしょ」「よく考えなさい」という路線を押し出してきたようです。これはモンテスキュのいう専制政治、- 法も徳も名誉もなく - 君公の勝手な都合と「恐怖」によって統治するデスポティスムです(『法の精神』岩波文庫、上、pp. 51, 82-3)。

9日の「3社グループインタヴュー」における「105人のリストは見ていない」という発言は、学者を小馬鹿にしたものでした。万が一にも(見てもだれとは分からないから)「テキトーに5・6人削っといて‥‥」ということだったとしたら、不勉強すぎます。秘書官などに選別をまかせた、即 総理大臣以外の判断結果をみて「99名任用」がなされたということなら、違法性はさらに増しますよ。法学部卒業者なら、そこは分かるでしょ。

このところ、日本も合衆国も連合王国も中国も(!)それぞれの現れ方には政治文化のちがいがありますが、それにしてもそれぞれ大変な時代(great transformation!)に居合わせたものですね。 こちとらも、老いぼれてはいられません!

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