2020年5月3日日曜日

朝日新聞デジタル


 コロナ禍のなかで『朝日新聞デジタル』が良いことをしています。従来は内容の充実した記事に限って、最初のパラグラフだけ見せて、あとは「有料会員限定記事」として閉じていました。緊急事態宣言(4月7日)後は
「‥‥掲載している記事を原則[すべて]無料で公開する緊急対応を行いました。報道機関として、より多くの方々にいち早く正確な情報をお届けするために実施したものです。[その後、事態の長期化を見すえて]4月17日(金)16時より、新型コロナウイルス関連の情報をまとめた「新型コロナウイルス特集」ページを公開し、暮らしや健康を守るために必要な記事を無料で公開する対応に変更いたします。これに伴い、新型コロナウイルス関連以外の有料会員限定記事の無料会員への公開は終了いたします。」
というわけで、コロナウイルス関連記事に限って開放し、読み放題、ダウンロード放題です。
 そのなかには、たとえば石川健治さんのインタヴュー記事「「緊急」の魔力、法を破ってきた歴史 憲法学者の警鐘」のようなものもありました。4月17日付。
https://digital.asahi.com/articles/ASN4K3CQ3N4BUPQJ00C.html?_requesturl=articles%2FASN4K3CQ3N4BUPQJ00C.html&pn=15

 降って湧いたような全般的危機が、国民性(政治文化)をあぶり出す、というのは、わたしたちが日々、参加観察している現象です。でももっと重要なのは、全般的危機をどう克服するか/できるか、が国民のその後の運命を決める、ということです。さらにいえば、医学・衛生学・薬学・工学ばかりでなく、人文社会系の学問も、こうした全般的危機に用立てることのできる知見・学識があるはずで - 速水融さんの『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』(藤原書店、2006)はその顕著な例でした -、この機会に自分は「専門バカ」ではない、という証をたてたいですね。(つづく)

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