東大の次期総長選考の結果。驚きの、学内意向投票(1107:553:451)のドンデン返しです。史上初の女性総長! しかも選考会議議長はあの国谷裕子さん! 話題性ありとはいえ、学内民主主義は踏みにじられた。任期数年で、後がどうなろうと責任なく去って行く外部委員たちによって。
ぼくはなにも選出された藤垣裕子さんご本人に意趣も拒否感もあるわけではありません。女性が総長に就くこともいずれあるだろうと思っていました。しかし、今回は、選出された藤垣さんご自身にとって、たいへん不幸な=正当性の薄弱な=決定になってしまった。
この間おもしろおかしく報道されてきた大学病院関連の(個人的)スキャンダルに対する世間の厳しい目を意識して、「清廉な人材」を求めて今回の決定がなされたのかもしれませんが、病院のスキャンダル当人は、学内懲戒委員会の決定により懲戒免職となっています。【そもそも性風俗店で接待されて喜ぶような男が教授に任命されるべきではなかったのです。】自浄作用が効いてないのではありません。大きな大学のかかえる諸問題については「縦割りの弊害」とか「ガヴァナンス不全」とか、マスコミ受けの言説がまかり通りやすいけれど、そうした言説を安直に受け売りする方々は、まさか習近平やトランプの手法=独裁を礼賛したいのでしょうか。独裁または中央集権は、総合大学にはふさわしくない。ワンマン企業の経営ではないのです。
国谷裕子さんはジャーナリスト、キャスターとしては有能かも知れないが、大学における学問や教育のあり方について、なにか見識をお持ちでしょうか? 大学は数年もかけることなく即結果を出すべき「会社」(営利企業)ではありません。政権や官僚やマスコミが「結果」を求め、無駄の排除を強く要請してくるとしても、アホのような着想を育て、他人にはすぐにはよく分からん地味な営みも許容され尊重される場として大学は死守すべきなのです。語学も演習もそうした授業科目です。
学内意向投票は、正規に大学を構成し、これからも10年、20年+にわたって担い続ける教授・准教授たちがまじめに考えた結果です。その結果は僅差ではなく圧倒的な差(ダブルスコア)でした。全体から見ると、有効投票2111票のうち藤垣さん以外に投票したのは計1558票だったのです。さらに白票も58ありました。この投票結果をひっくり返すには相当な理由が必要で、それを国谷議長は明快に述べて申し開きすべきでした。あるいは第1位の候補は、有権者が知らない(選考会議のみが知っている)致命的な欠陥があり排除すべし、とでもいうのでしょうか? そもそも学外委員、そして議長はどのようにして選出されたのでしょう。
(学生も教員も)有能な英才の多い東京大学にとって、不幸で憂慮すべき舞台回りとなってしまいました。
ここまで書いて気付いたのですが、山中弁護士なるサイトに本日付のウェブぺージが公開されています。リーガルマインドという観点から包括的に論点開示しています。しかも AI作成とのこと!
→ https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/30/2026-todai-socho-senko/
「2026年9月の東大総長選考 - 意向投票1107票対553票と総長選考の説明責任(AI作成)」

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