2010年7月31日土曜日

Webcat plus minus


皆さんは日本に所蔵する和洋の図書を検索したり、なにかの書誌を確認するとき、どうされますか?
ぼくは国立情報研究所(NII)の WebcatPlus を愛用していました。【イギリスで英語の書誌を確認する場合は BBIH が自由に使えるので、これ+日本でも使える COPAC で十分です。】
Webcat はバカだが、WebcatPlus はまぁ使える(代わりがないからにはこれを活用するしかない)、と。

ところが6月に入ってから様子が可笑しい。
イギリス史研究入門の制作は最後の追い込みですが、第Ⅱ部 研究リソース案内で列挙する「統合文献所蔵カタログ検索サイト」なので、あらためてアクセスしてみてびっくり。
様変わりしたWebcatPlus は、下手な遊びみたい。とりわけ「連想検索」は利用者をコケにしています。設計者の知性を疑います。
 我々の検索にとって、本のカバー写真なんてなくていい。
 ねらいの図書を正確に検索して、ヒットを必要なだけ多く・少なく表示し、
 新旧いろいろの順で並べ替えられる、というのが重要です。
かといって本来の Webcat のほうは 旧態依然のまま。
同一著者であっても、氏・名のあいだにスペースを入れるとヒットする本、
スペースなしでヒットする本、とムラがありすぎですし、
タイトル順の表示で、これを刊行順に並べ替えることさえできません。
このままでは日本の人文社会系の学問はおしまいか、と心配して、NIIあてに
「スタイルを変える前の、もとに戻してください」と 要望メールを出しました。

7月に剣橋に戻り、どうしても必要なことがあって、もう一度 WebcatPlusを見なおすと、‥‥不具合通知や抗議、批判などを出していたのはぼくだけではないようで、
+Webcat Plus Minus β版
という試行を始めたようです。プラスマイナスという名がおもしろい。
無用の遊びはなくなって、旧 WebcatPlus をスッキリさせたような観がある。
学問は simple & clear でなくては。
ウェブページのFAQ もご覧ください。
http://webcatplus.nii.ac.jp/faq_008.html

皆さん、まだなら、ぜひ試してみてください。
そして意見を言いましょう(世論なしには動かない社会です)!

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